第46回・元気100エッセイ教室=文章の若返り
文章にも老齢化がある。
文章には呼吸とリズムがあります。それが句読点(くとうてん)です。
句点(。)は平均して45文字ていどが、最も読みやすく、読者の理解をスムーズに運んでいきます。
句点が少なく、センテンスが長くなると、主語と述語の関係が乱れてきます。一つのセンテンスのなかに、意味が2つも、3つも、ひどいときは5つぐらい入り込みます。そうなると、作者は一体なにを言っているのか、と解らなくなります。必然的に読むのが嫌になります。
読点(、)は文脈を考え、わかりやすい文章にさせるものです。読点(、)は平均的に15字前後が最も読みやすい文章のようです。
年配者ほど句読点(くとうてん)が少なくなる傾向があります。それは文章の老齢化です。読者側は、一読で文意がつかめず、もう一度読み直す。そのくり返しが多くなると、そのうち読むのが嫌になり、途中で放棄してしまいます。
とくに読点の打ち方は大切です。名作の情景文は、句読点が短いものが多いようです。それは若さと文体(個性)を作ることにつながります。