A020-小説家

目黒学園・講師の新年会は、プロの手作りで豪華

 目黒学園カルチャースクール(西澤明夫社長)では、1月10日(祝日)12時から東京・カトリック目黒教会の教室で、新年会が開催された。出席者は講師陣が89人、学園スタッフが8人が一堂に会した。司会、料理、演出、演奏、実演など、すべてプロ講師だから、豪華な新年会である。

 オープニングは角(すみ)照美さん「和太鼓演奏」で、威勢のよい、軽快なリズムが講師たちを迎えてくれた。
 挨拶に立った西澤さんは、「ふだんは顔を知らない講師の皆さんが、この新年会を通して、仲良くなり、生徒どうしがさらに仲良くなってほしい」と述べた。いつかは生徒を交えた、納涼大会をしたい、それが夢です、と語った。
         

 瀬沼克彰さん(桜美林大学名誉教授)によると、全国にカルチャースクールが数多くあるけれど、講師を集めた新年会はこの学園のみである、と話す。各カルチャーは受講生のダウンから、経営が苦しい。そのなかにおいても、講師の新年会を行なう、講師を大切にする、という同学園の経営姿勢は稀有な存在だろう。
 献立は「懐石料理」講師の入江亮子さんで、美食の日本料理が各テーブルに並べられていた。テーブルに飾られた花は岡田外美枝さんで、「英国式フラワーアレンジメント」講師である。


 手打ちソバの実演は「手打ちソバ教室講師」の関根二三夫さんで、二八ソバ(北海道産の蕎麦粉)が使われた。「ソバを打つとき、1秒の違いが味の違いになります」と説明しながら、全員にいきわたるソバを作ってくれた。

 日本酒は「日本酒テイステイング」講師の入江さんが、セレクトして蔵元から取り寄せたもの。ワインの選択は「Yukoのワイン会」講師の北島祐子さんであり、壇上で、白と赤、それぞれの特徴を説明した。

「ピアノ」「篠笛」、「津軽三味線」、「クラリネット」が演奏された。歌では「シャンソン」と、それぞれの講師がプロの素晴らしさで魅了してくれた。

 同学園で、私は「小説の書き方」と「上手なブログの書き方」の講師をしている。同席となった、「韓国舞踊」講師の蔡美京さん(御茶ノ水女子大・大学院)から、彼女のブログがややマンネリズムに陥っている、それを解消したいと質問が向けられた。

舞踊の特徴など専門的なものばかり並べていると、読者が堅苦しく捉えてしまう。遊びが必要。身近な日常の話題なども差し込むと、変化がつけられますよ、書き手も、読み手にも、別の刺激が生まれます、と実例を挙げてアドバイスをさせてもらった。

 他の複数の講師からも、ブログの継続の仕方、アクセスアップのコツなどの質問を受けた。ふだんの講義の要点(写真、文章、取材、三つを高める)をかいつまんで、「ブログ=日記」としない、身近な取材で組み立てることです、と強調させてもらった。

「アメリカンポップス」講師の沢村まみさん(写真・左)とは久しぶりの再会だった。公演にはもっと取材に来て、「穂高健一ワールド」に載せてください、と要請を受けた。快諾した。

 中締めが終わって、沢村まみさんが「クラリネット」講師のジョン・ヒクソンさん(米国)とレオ・シューマカさん(カトリック目黒教会主任祭司)と英語と日本語で語り合っていた。
 私も同席し、「まったく英語がわからない日本人が、ニューヨークに行って、最低3つの単語を知っていれば、街を歩ける。それは何でしょうか?」と質問してみた。


「サンキュー」、「エックス・キューズミー」、そして何でしょうね、とふたりは考え、絞りこんでくれた。それは「OK」だった。この場合、語尾を上げることです、という。

「これで大丈夫ですか」「ここですか」という内容を聞きたい場合、資料や案内板や電車を指し、「OK↑」と語尾を上げて、くり返す。これで十分に米国人に通じると教えてくれた。

 世界80か国を回ったライダーの取材から、「その国の単語を3つ知っていれば、宿泊も、食事もできる」と聞いたことがある。英語は世界に共通する。この3つを知っていれば、かなりの国は回れそうだ、という認識を持ちえた。

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