第26回 『元気100エッセイ教室』作品紹介
今回のレクチャーは「素材の切り口」について説明した。
作品の評価の中心は、文章力と素材だ。どちらが重要か。載せる媒体によって違う。「ともに甲乙付けがたい、ともに重要だ」、というのが明快な答えだろう。
エッセイはどこまでも読者を相手にして書くもの。自分を相手にして書く日記とちがう。同じ素材でも、作品化されたエッセイは、作者によって切り口がちがうものだ。それが作者の個性だ。
文章力は、良い文章を読んで、真似て、より多くの作品を書くことで磨かれる。と同時に、「省略」と「書き込み」が重要である。
素材の処し方は感性もある。それ以上に、常にシャープに切り取る、という意識が大切だ。
鋭い切り口(シャープ)とは具体的になにか。
「そういう見方があるのか」
「そういう考え方もできるのか」
「なるほどな、面白い捉えかたもあるものだな」
「へぇ、そんな体験があるんだ」
と読者を感心させたり、うならせることだ。
今回の提出されたエッセイは、味のある作品、目を引く作品が多かった。豊かな人生経験のうえに、創作技量の向上があるから、作品に深みや厚みが出せているのだ。
全作品を一つひとつ紹介したい。作品の素材をメインに紹介するために、部分抜粋を中心においてみた。