カメラマン

カメラマンたちと、ゆりの花と、一瞬の情景=ところざわの「ゆり園」

 埼玉・所沢市の西武球場前駅から徒歩3分のところに、ところざわの「ゆり園」がある。50種45万本のゆりが丘陵に咲く。

 「ゆり」の花を狙う、大勢のカメラマンが押しかけている。



 ゆりの花だけを撮影しても、私には使い勝手がない。そこで、「カメラマン」にテーマを絞って園内を歩いてみた。


 カメラを構えて被写体に向かうと、気持ちが集中する。人間は真剣なまなざしの時が最も輝くものだ。


 カメラマンも一眼レフを持つと、スタイルや恰好にこだわりだす。ある意味で、フィッシング(魚釣り)と似ている。

 写真は構図が最も重要だ。デジカメでも十二分に威力を発揮する。

 私は量販店で「雨の日セール」で購入した9800円のデジカメで、ある大きな写真展に入賞した。そして、作品が東京駅に数日間、展示された。

 それを話すと驚かれるが、現在のデジカメの機能は素晴らしいものがある。


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初夏の三崎港、城ケ島を訪ねる(2)=写真散策シリーズ


三浦半島(神奈川県)は、相模湾に突き出した、東京湾の入口にあります。浦賀水道の対岸が房総半島で、東京港、横浜港への入出航の大小の船が行きかう。


 城ケ島は平たい台地で、360度のパノラマが楽しめます。角度によって、風景が違ってきます。



 太平洋に面した岩場では、海釣り人が竿を向けています。
 カップルで愉しんでいる光景は、どこか微笑ましいものがあります。



 数千年、数万年かけた、荒海の浸食で、岩礁(がんしょう)が自然の造形美を作り上げています。


 海には1日2回の干満があります。干潮で、海底の岩礁が現れると、そこには不思議な水たまりができていました。
 海藻が張り付いた、たまり水はまるで火山の硫黄池に似ています。
 



  城ケ島の東端には、安房埼灯台があります。岩礁の上に屹立する灯台は、どこか百貫ロウソクに似ています。
 江戸時代には、この岬に烽火台を設けた歴史があります。幕末にはそれが廃止となり、そのままでした。
 現在の灯台は1962年(昭和37)に設置されて、点灯されました。

 



 緑陰広場には、亜熱帯性の植物が数多くみられます。それらの枝葉を日陰にし、潮風で涼む。夏場の心地よいし過ごし方です。
 

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初夏の三崎港、城ケ島を訪ねる(1)=写真散策シリーズ


 宮城県・気仙沼市に取材で出かけると、マグロ漁船の話題に及び、たびたび静岡県・焼津港、神奈川県・三崎の漁業基地が引き合いに出される。
 そこで、三崎港を訪ねてみた。

 三崎港の対岸は有名な城ケ島である。渡船が出ている。


 港は整備されており、観光客にも対応できる、案内所の施設がある。
 「マグロ丼を食べたいのですが……」
 リーズナブルな価格の店が紹介してもらえる。


 街を歩くと、港町特有の雰囲気と、魚臭いと海の匂いが鼻孔をつく。

 被災地・気仙沼をつぶさに取材しているだけに、東海沖大地震による大津波が来れば、この三崎港も海岸線はかなり被害を受けるのだろうな、そんな目で見てしまう。


 神奈川県・三崎港はマグロの水揚げが、全国でもトップクラスである。
 マグロ料理の店が、魚市場周辺に数多く軒を並べている。


 船のキャビンで、船員が日向ぼっこをしている。夏を感じさせられた。


大型マグロ漁船のみならず、近海漁業の漁船がひっきりなしに入航してくる。


 家屋も、漁船も、ていねいに並ぶ。幾何学的な光景である。

 もし大津波に襲われたら、どんな避難を考えているのだろう。3.11の被害地と重ねあわせると、なにかしら無防備な感じがしてしまう。

 地形的に城ケ島が防波堤の役目を果たすのだろうか。気仙沼大島がそうだったように……。


 三崎港から城ケ島大橋を渡る。途中まで金網メッシュだから、撮影はほんのわずかな隙間から狙うことになる。
 橋の下には観光船が行きかう。


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夕暮れの都庁・北展望台は美しき無料空間=写真散策シリーズ


 東京スカイツリーが大人気だが、展望台の料金は庶民的ではない。

 無料で、高層からの美景が楽しめるところがある。それは東京都庁の展望台だ。


 若者に人気のグッズ売店がある。見るだけならば、むろんノーチャージだ。



 無料となれば、外国人は見逃すはずがない。都庁の展望台は国際色が豊かだ。

 夕方5時までならば、南展望台も行けるよ。

 会社帰りのサラ―リーマンは悧巧だから、ここで夕日を眺めて、1日の疲れを取ってから帰宅する。

 展望台のなかは、どこも飽きるところなどない。



 待望の夕焼雲のショーが始まる。


 ギリシア風の円形柱が美の空間を作り出している。

 大都心・新宿の高層ビル群が夕焼色に染まっていく。

 展望台の、どの角度から撮っても、申し分ない光景だ。

 
 

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写真で観る、深夜の水揚げ~暁の女川・尾浦漁港の活気

2012年5月7日の夜明け前

宮城県・女川町の尾浦漁港では、大震災の被災後、初めて銀ザケの水揚げが行われた。


3.11の大津波で、尾浦漁港は高台の1軒を除いて、すべての家屋が流出し、大勢の犠牲者を出した。

人命ばかりか、生産手段の銀ザケの養殖施設すらも破壊されてしまった。

それから一年間、漁師たちは復興に向けた、懸命の取り組みをつづけてきた。初の水揚げである。

昨年の秋から、銀ザケの稚魚を育て始めた。いまは1尾が1キロを超えてきた。

ただ、この冬場は水温が低くて、育ちが悪かった。

例年よりも、約1か月半、水揚げが遅くなった、と漁師が教えてくれた。


養殖イカダから、銀ザケをすくい上げる漁網(タマ)は、ウインチを使った動力と人力と併用する。

それらの漁具は被災後に共同購入したものである。何度か、手入れがつづいた。

午前3時すぎはまだ、真っ暗闇だ。漁船の灯りが神秘的に浮かび上がる。

水揚げした銀ザケはすぐさま氷で冷すために、

製氷会社から購入した氷が小船で、漁船にまで運ばれてきた。

10分、20分前に泳いでいた銀ザケだけに、氷詰めされると、どこか哀れに思えてくる。


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多摩川上流・新緑が萌える御岳渓谷を歩く=写真散策シリーズ

 5月の声を聞いたら、まず新緑の奥多摩が浮かぶ。毎年、このあたりの山岳に登っている。
 若葉とともに、色彩豊かな花が山野に豊富に咲く。
 汗を流しながらも、一方で目を楽しませてくれるからだ。

 同月1日は、登山具でなく、カメラを持って御岳渓谷(みたけ けいこく)に出かけてみた。あいにく朝から激しい雨だった。昼食すぎても、降りつづく。午後2時ごろから小雨に代わってきた。

 この間は人出などほとんどなく、人物を通した渓谷の紹介とはならず、全体に絵葉書のような写真になってしまった。



 御岳渓谷はV字型だ。山間は針葉樹の濃い緑、若葉の淡い緑が縞模様をなす。

 東京都内とはとても思えない風景だ。


 午後3時すぎて雨が上がると、渓谷に沿った遊歩道には、ハイカーの姿が現れはじめた。どこかで雨宿りをしていたのだろう。

 JR御岳駅から、隣の川井駅まで、多摩川の渓流沿っていくと、絵画のような風景に出合う。


 小石の多い河岸では、釣りする人が雨がっぱを着て釣竿を向けている。

 カップ、女性どうしも、わずかだけれど見かけた。

  
  御岳山の登山口まで、傘をさして歩いてみた。
  ハイカーたちはJR駅からケーブルカー駅まで、直通バスを利用する。
  歩く人はまずいない。

  この間は古橋が多く、長い年月を誇示するように、緑の苔が欄干にびっしり張り付いている。
  雨に濡れた苔の橋には、どこか目を奪われる。
  


 御岳渓谷はカヌーのメッカである。雨など関係なく、練習に励んでいた。
 メンバーの一人が、5月20日に関東選手権があると教えてくれた。
 

 20代女性のカヌーは、まさに被写体として申し分がない。

 激流に挑んでいる真剣な顔は美しい。

 「若さとは一途(いちず)に取り組む心なり」
 こんな格言を作ってみた。


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チューリップ53万本、その数に惹(ひ)かれて佐倉へ=写真散策シリーズ

 千葉県・佐倉市はマラソンのメッカである。私はかつて「さくらマラソン」42.195キロのフルに出場したことがある。真冬の大会だから、寒くてつらいものだった。

 オランダ風の風車の周辺もコースに入っていた。3シーズンごとにお花畑になる。チューリップはその本数が膨大で、壮観だろう、という認識があった。いちどは訪ねたいところだった。

 4月26日に出かけてみた。

 駅ポスターなどには「さくらフェスタ」108種類53万本のチューリップが楽しめる。期間は2012年4月1日(日)~同月29日(日)だった。 

 京成電鉄の佐倉駅から、送迎バスが出ているはずだ。

「イベントが終わったから、22日で無料バスは終わっていますよ。タクシーしかないですね、この時間帯は」
 そう教えてくれた駅員には、お礼を言いながらも、
(イベントが終わったから、送迎バスを止めるなんて……。期間を水増しだ)
 と腹だたしさを覚えた。

 多くの人はもうチューリップはOFFだと知っていたのか、風車のまわりは閑散としている。

 人出がないだけに、幼い子を連れた母親には、安心して散策に来れるところらしい。

 53万本の膨大な数をうたう割には、トータルデザイン力が弱いなと感じられた。
 小中学生などが、学校から教師に連れ添われてきて、長方形の区画の畑に、ただ植えて咲かせた。
 種別の豊富さは別にして、そんなデザインの変化の乏しさが感じられた。

 立体感や円錐形などの起伏もないし、京成電鉄のスカイライナーが通れば、背景として、そちらに目移りしてしまう。

 菜の花は元気で長持ちしている。遠景には印旛沼の湖岸に沿った、ポプラ(?)と桜並木が見える。

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おしゃれな自由が丘で、花咲く品のある路地を見つけた=東京

東横線・自由が丘といえば、おしゃれな町です。
隣り合う町が超高級住宅地の田園調布。
そこに住む人たちが、ショッピングを楽しむところ。町全体に品があります。

「自由が丘の街を、緑でいっぱいにしよう」
 そんな取り組みもなされています。上品な路地裏に、色彩豊かな花が咲いています。

 高品質な店がずらり並んでいます。多数な品揃え。週末のみならず、平日も客足が多い路地です。



母と子が町を歩く。母親がどこか進学塾まで、わが子を送り迎えなのか。

 カップルで、花咲く街を散策すれば、恋心も開花するでしょう。


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天下の名園・岡山後楽園の魅力たっぷり=写真散策シリーズ

岡山後楽園は日本三大名園の一つです。他は水戸の偕楽園、金沢の兼六園です。

森閑とした、苔むす庭園が県庁所在地・岡山市のど真中にあります。

お城が見える、大名庭園はきっとこの後楽園だけでしょう。



清流と水車の側の小道で、散策すれば、心が休まります。


後楽園は東京都と2か所あります。

まぎらわしいので、小石川後楽園、岡山後楽園と明記しています。


園内に入れば、とにかく広い。

とくに大都会に住む人は「こんなに広い緑があるなんて、ぜいたくだ」と絶賛します。


古風な茶室です。和服姿の女性がお茶を楽しんでいます。

それだけでも絵になります。


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春爛漫(らんまん)の横浜港ですごす

2012年の冬は寒くて長かった。梅の開花が遅ければ、桜も4月に入ってからだった。

待てば春が来る。とたんに、桜花を求めてあちらこちらに出かけたくなる。

横浜港と桜を訪ねてみた。。

桜は日本を象徴する花である。帆船の日本丸と重ねあわせてみた。

航空機が発達する前は、遠洋航海は花形だった。

日本丸は高級船員を養成する訓練船である。

横浜港の全景は美しい。ことばは要らない。


額縁で、高層ビルのランドマークが飾れる


ベーブリッジは現代の横浜港の象徴の一つ。

幕末の1854年の開港から、急速に発達し、いまでは世界的な貿易港である。


花に心を傾けるのは、万国共通である。


巨大な錨が、モニュメントになっていった。

何万トンの船舶が利用していたのだろうな。

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