カメラマン

朝日カルチャー『写真エッセイ教室』、新宿を止め、なぜ千葉なの?

 朝日カルチャーセンター千葉で、私が受け持つ『写真エッセイ教室』が4月20日からスタートした。講座は朝日カルチャー新宿を今年3月にクローズし、千葉で開設したものだ。

『写真の上手な撮り方、エッセイの上手な書き方、そして冊子の作り方が学べます。ビジュアル化時代で、この3本柱が同一の講師で学べます』
 これがパンフに乗ったキャッチフレーズである。
 11人が参加してくれた。第1回目は体験講座だったので、パワーポイントを使って「上手な文章の書き方」「上手な写真の撮り方」これら今後の指導ポイントの概略を説明した。


「なぜ新宿を止めて、千葉にしたのですか」
「朝日カルチャー新宿のほうが、抜群の知名度があるのに……?」
 数人の知人から、奇異な目で、そんな風に質問された。

 2つの理由があった。
 一つは「海は憎まず」の第2弾として、「フクシマ望郷」(仮題)で、福島県の浜通りに取材に入る。それには時間がほしかった。昨年末には、講座の縮小を考えたのだ。

「どんな事柄にも手抜きはしない。常に全力投球をする」
 この格言はいつどこで学んだのか、それは記憶に定かではないが、私の信条としている。

 提出作品の添削は一字一句を手に入れたり、総評を書いたり、アドバイスを与えたりする。小説講座、エッセイ講座、フォトエッセイ講座、区民記者養成講座、どれにおいても、一つ作品には最低でも3回は精読する。そして、手を入れる。受講生の提出作品数だけ、手間がかかる。

 福島への取材時間を作る。それは講座の数を減らすことだ。添削の負担を軽減できるだけではない。どの講座も半年間にわたり曜日が固定されてしまう。一つ講座を削れば、その日程が毎月空けられるし、取材日へとまわせる。

 朝日カルチャー新宿は止めようと考えた。

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春だ、飛びだせ、楽しもう、新宿御苑=写真で散策

 3月15日、広い公園で飛び跳ねる女子高生たちがいた。

 春がきた。3月半ばともなれば、それを体感で感じられる。老若男女が、解放感が楽しめる季節だ。

 東京・新宿御苑(御苑)は、新宿駅(JR、メトロ、都営)から徒歩で約12、3分の距離にある。都会人たちのオアシスの公園だ。

 

 保育園の園児たちが、気勢を上げて、先を争って懸命に駆けている。

 「天真爛漫」、月並みなことばだが、子どもたちの楽しげな光景が園内の一角にあった。

 むろん、走らない人もいる。

 芝生で春日差しを浴びて。

 ふたりの心は太陽よりも、隣りに寝る人ぞ、かもね。

 こちらの若いカップルはベンチで読書しながら、真面目な表情で、お話のさなかだった。


 春にはいろいろな過ごし方がある。寒かった冬が通り過ぎたいま、心からエンジョイするならば、戸外が最適だ。

 孤独よりも、連れがいたほうが良さそうだ。


 3月15日、えっもう枝垂れ桜が咲いているの。そんなおどろきを覚えた。

 昨(2012)年は確か、梅と桜が同時期に咲き、それも3月の後半だったと思うけど。

 13年は雪が多かった割に、春は温かそうだ。


 絵画とか、スケッチとか、絵をたしなむ人たちが園内のいたる所にいる。

 春をどう描いているのか、とのぞき込んでみる。

 絢爛(けんらん)な花が殆どないせいか、地味が画作が多かった。

 

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今季一番の寒波到来、雪の盛岡にて=写真散策


盛岡に来て、感動した一つが赤煉瓦の建物だった。明治44年に盛岡銀行本店として建築された。

明治時代の洋風建築の代表的なものである。保存はしっかりなされていた。


「北上川」の情緒を味わってみたかった。9-12月にかけて石巻の河口から「鮭が上る」と明記されていた。

真冬の2月末ともなれば、渡り鳥が静かに川面を泳いでいる。


盛岡城址に行ってみた。

雪のない瀬戸内に育ったせいか、雪景色が静かな感動で心にしみてくる。

宮沢賢治や石川啄木の詩歌の碑よりも、私にはこちらの情感の方が良かった。


真っ白な雪上に散った、1枚の枯葉にも心が奪われる。

雪国育ちの人はきっと笑うだろうな。


台座から、銅像が消えていた。なぜかわびしい。

軍馬に乗った将校は、南部家42代の南部利祥(日露戦争で戦死)の騎馬像だったと表記されていた。


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木枯らしが吹く長瀞。石畳も川舟もまばらな人出=写真で散策

 秩父盆地の冬は、強い木枯らしで寒い。咲く花もないし、石畳も冷たい感じがする。

 およそ、観光的には魅力が乏しい。

 下町・葛飾からまず池袋に出る。東武線で終点・寄居に行き、乗り換えて秩父鉄道で長瀞(ながとろ)に行く。

 こんな遠くに、半日もかけて、わざわざ出かけていく。われながら酔興だな、と思う。



 冬場は「こたつ舟」が荒川の川下りをする。

 足元は温かいだろうが、顔は川風で冷たそう。

 乗船客もわずかだった。

 
 荒川上流にある、長瀞渓谷の景観は自然の造形美で、素敵だ。

 V字型の切り立った谷底には、透明度の高い清流である。

 冬場のいまは景観を静かに楽しめる。

 人出が少ない。この静寂さが魅力かな、と思った。

 カップルは心も、腕組む手もあたたかげだ。

 大都会から離れて、冬の情感を楽しむ。

 こんな恋人同士は喧嘩などしないだろうな、と思う。


 奇岩のうえで、たがいに記念写真を撮る。

 それ自体が楽しそうだ。


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大寒でも、楽しめる井の頭恩賜公園=写真で散策

大寒は一年中で、最も寒いとされている。風が強いか、弱いか、無風かによって、体感温度が違う。
1月から2月にかけて寒い、と頭から決めつけることはない。

1月24日(日)は風がなかったので、井の頭恩賜公園へ出かけてみた。

 昔の武蔵野の面影が残る。無理して、残している感じかな。周りは吉祥寺など大都会だから。その落差があまりにも大きすぎて……。

 


 このパントマイムには真冬だけに、拍手を送りたい。

 ロダンの考える人、弥勒菩薩などを演じていた。

 筋肉質な半裸体だけに、女性が立ち止まらない。ちょっとかわいそうな気もした。

 芸術品、それに類似する手芸の露店が多い。世の中には手先の器用な人が多いのだな、と思わずにいられない。

 じっと見ていていたいけれど、「買う気があるのかな」と思われてしまうようで、売っている人に悪い気がして、横目で通り過ぎていく。


 こんな自然豊かな公園に自転車で、手軽く来れる人がうらやましい。

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観光地はシーズンオフで、閑散とした倉敷=写真で散策

普通列車の旅が好きだ。途中下車が自由だし、距離によっては2日間、3日間と有効期限があるので、乗車券だけで2倍楽しめるからだ。
 広島から岡山に向かう。ふらり倉敷で降りてみた。観光地の倉敷は1年間を通して、観光客が訪れるものだと思い込んでいた。

 

 倉敷駅前から、商店街を通り、掘割が売り物の「美観地区」への人の流れが全くなかった。過去においては、行きかう人の流れで、ごく自然に倉敷川に出られた。今回は通りを間違え、案内板をみたり、地元の人に道を訊いたりしながら、遠回りしてやってきた。

 
 12月半ばだと、なぜこうも観光客がいないのか。不思議だった。冬の北海道や北陸など、雪国に観光客が奪われているのか。
 
 うるさい観光客がいなくて、のびのび川の情感が楽しめそうだ。


 日本酒の「地酒」ブームだが、人通りが途切れるし、昼間から飲み屋に入るひともいないようだ。店内には、客の気配がなさそうだ。

 こちらも昼間から酒を飲む趣味などないし、隣のそば屋に入った。これほど愛想の良い、観光地の飲食店はないと思えた。

 むろん、店内には他のお客は誰もいない。

 倉敷の美観地区でも、最大の撮影スポットである。川舟も動いていなければ、橋の上に時たましか、人がこない。犬を連れた、太ったおばさんがやってきた。

 近景で撮ると、良い絵にはならないだろう。

 この程度で、ちょうど良い。

 観光地に来て暇つぶしでもないが、コーヒーでも飲もうかな、と思った。この時に、若者のカップルが通りかかった。
 どうみても観光客ではないな。

 別段、観光客を撮影に来たわけじゃない。

 写真に若さが取りこめる、よい被写体だ。

「中橋」に近づいた。あの太った犬を連れたおばさんが再びやってきた。手前の欄干から身を出している。ずっーと止まっている。
 「撮影にはじゃまだな。絵にならないな」
 それでも、無人の写真よりも、良いか、と妥協してしまう。

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筑波山に登らずして、筑波宇宙センターへ=写真で散策

 私は夜型人間である。執筆は深夜行う。日が昇りはじめたら、「もう朝だ、寝なければ」という習慣が身についているから、急に早寝早起きはできないものだ。
 山が大好き人間だから、折をみて、登ろうとすると、現地の登山口に着くと昼前になってしまう。そうなると、登れる山は限られてくるし、おおかた低山である。
 
 明日は晴れだ。筑波に登ってみよう。
 その想いで、つくば駅にいた。駅前からつくば神社までバスだし、登山口に着けば、昼すぎてしまう。このところ、日没も早いし。
「これだと、山頂まで登っても、さして稜線歩きも楽しめないな」
 筑波学園都市は、文系人間にはおよそ縁がないところだ。そこで観光案内所に足を運んでみた。月曜日は殆どの施設が休館だという。
「そうか。月曜日だったか」
 このごろは曜日の感覚が薄れていたし、いまさら筑波山へ登るぞ、と気合を入れなおすには気怠い。
「筑波宇宙センターなら、きょうはやっていますよ」
 これまたバスの便が良くないという。

「元気に百歳クラブ」エッセイ教室の受講生で、時おり、宇宙のロマンを書かれる方がいる。その作品を思い浮かべて、「まあ、どんなところか、行ってみるか」と駅前で待たされたあげくの果てに、やっとバスに乗った。


 日本で最大規模の宇宙航空開発施設だという。入館したとたんに、宇宙の神秘に包まれた。これは思いがけない世界だった。
 「来てよかったな」という感慨があった。


 親子連れをみていると、子どもよりも、大人が楽しんでいる。

 宇宙は、大人のロマンかな、と思った。


 人間が地球から宇宙空間へ飛び立つ。ロケットの進化は限りなく続いている。それでも、全宇宙からすれば、ほんのわずかなのだろう。

 宇宙の先の宇宙はどこがエンドかな、と思うと、私にはとうてい理解できない。終わりがない先の終わり。そんなものがあるのかな? わからないな。


 筑波山に登るために、コンビニで弁当を買ってきていた。一般見学者も利用できる、安価な大食堂があった。そちらに足を向けると、巨大なロケットの側を通る。

「このロケットは本ものかな。張子かな」
 そんな疑問から、食堂に行く途中で、職員に聞いてみた。
「本ものです」
 一言返事だった。胸を張っていた。

 巨額な費用をかけて打ち上げられない、失敗作のロケットかな、と思ったりもした。
「実物だから、素直に見ておこう」

「スペースドーム」にもどってきた。ふたたびじっくり見つめる私の視線は、なぜかまず日本を注視する。隣はドイツ人だった。きっと自国を意識しているのだろうな、と一瞥(いちべつ)した


 人工衛星で、地球をみられる人はほんのわずかだ。だから、夢があるのだろうな。
「数百年先に通常の乗り物になれば?」
 新幹線に乗って、見慣れた車窓の景色などは、全く気にしない乗客と同じ類になるのかな。

 そこまで考えたりするのが、宇宙ロマンの魅力かもしれない


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紅葉の日比谷は憩いのステージ=写真で散策シリーズ


 日比谷交差点に立てば、銀杏の並木がお堀に映り、魅力ある心のステージが創れる。


                                 撮影日:2012年11月20日


 大都会の最も中心地で、一本の孤独な銀杏の樹が精いっぱい秋をかもし出している


 秋暮色の静寂なお堀が、忙しい都会人の足を止めさせる。

 そして、カメラを構えさせる。


 日比谷公園に入れば、喧騒とした車の流れとは無縁の世界で、

 だれもが心静かになれる。



 日比谷野外音楽堂は静かなり。

 芸術の秋に使われないなんて、もったいないな。

 


 秋はどこかもの悲しいけれど、恋を語れば、心は温かくなる。


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秋の箱根路を訪ねて=写真で散策シリーズ


 関東地方にも、紅葉の季節がやってきた。

 箱根は東京より西にあるけれど、海抜が約750mあるから、もう紅葉のシーズンだろう。

 箱根路を訪ねてみよう。

 富士山が見えるかな、という期待もあった。


                               撮影日:2012年11月15日


 新宿から小田原、箱根湯本、強羅へと電車を乗り継いでいくと

 昼前になってしまった。

 強羅から箱根登山ケーブルカーに乗る。

 ふり返ると、カメラを構える人が多かった。
 


 乗っている「箱根登山ケーブルカー」を撮ろう。

 それには最適なカーブミラーがプラットホームにある。


 早雲山に向かう、ロープウェーから眼下を見ると、

 紅葉の最盛期だった。

 山肌は黄赤に染まっている。


 山肌に噴煙があがる、大涌谷が見えてきた。

 わが家を出たのは7時半だったが、もう正午になった。

 空腹を名物・卵で満たそう

 そんな気持ちで、「大涌谷」で下車を決めた。


 大涌谷は外国人の方が目立った。

 欧米系と東南アジア系と、半々かな。

 フクシマ原発事故があったから、

 これでも今年は外国人は少ないのかな、と思ったりもした。


 ススキが高原・箱根の情景を作ってくれる。

 快晴の天候だが、時折、富士山の気流が悪戯して、

 雲が出てくる。

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秋深し、燃える紅葉の上野恩賜公園=写真で散策

 東京にも、紅葉の盛りになった。赤よりも、黄色で染め抜かれる。

 上野恩賜公園は銀杏が見ごろになっている。

                                     撮影:2102年11月14日


 路面の落ち葉が風に舞う。

 今夜から冷え込みが強まりそう。



 秋の情感は若いカップルのささやきからも得られる。


 上野駅から迷わず、公園へと進む。

 JRでも、京成でも、地下鉄でも、上野駅ならば、どの路線も近距離だ。

 

 上野恩賜公園には、晴れた日は必ず大道芸人がいる。それも楽しみの一つだ。

 東京都公認だから、だれもが妙技を見せてくれる。



 秋の日はつるべ落とし。

 傾いた陽光は路面にシルエットを造る



 夏を過ぎた噴水は、役目を終わったのか、まわりには誰も近寄ってこない。

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