多摩川上流・新緑が萌える御岳渓谷を歩く=写真散策シリーズ
5月の声を聞いたら、まず新緑の奥多摩が浮かぶ。毎年、このあたりの山岳に登っている。
若葉とともに、色彩豊かな花が山野に豊富に咲く。
汗を流しながらも、一方で目を楽しませてくれるからだ。
同月1日は、登山具でなく、カメラを持って御岳渓谷(みたけ けいこく)に出かけてみた。あいにく朝から激しい雨だった。昼食すぎても、降りつづく。午後2時ごろから小雨に代わってきた。
この間は人出などほとんどなく、人物を通した渓谷の紹介とはならず、全体に絵葉書のような写真になってしまった。
御岳渓谷はV字型だ。山間は針葉樹の濃い緑、若葉の淡い緑が縞模様をなす。
東京都内とはとても思えない風景だ。
午後3時すぎて雨が上がると、渓谷に沿った遊歩道には、ハイカーの姿が現れはじめた。どこかで雨宿りをしていたのだろう。
JR御岳駅から、隣の川井駅まで、多摩川の渓流沿っていくと、絵画のような風景に出合う。
小石の多い河岸では、釣りする人が雨がっぱを着て釣竿を向けている。
カップ、女性どうしも、わずかだけれど見かけた。
御岳山の登山口まで、傘をさして歩いてみた。
ハイカーたちはJR駅からケーブルカー駅まで、直通バスを利用する。
歩く人はまずいない。
この間は古橋が多く、長い年月を誇示するように、緑の苔が欄干にびっしり張り付いている。
雨に濡れた苔の橋には、どこか目を奪われる。
御岳渓谷はカヌーのメッカである。雨など関係なく、練習に励んでいた。
メンバーの一人が、5月20日に関東選手権があると教えてくれた。
20代女性のカヌーは、まさに被写体として申し分がない。
激流に挑んでいる真剣な顔は美しい。
「若さとは一途(いちず)に取り組む心なり」
こんな格言を作ってみた。
