第82回 元気に100エッセイ教室=主語は文章のいのち
良い作品とは、全体の流れが良く、読みやすく、主語がハッキリしている。だから、どの文章も読み手の頭のなかにスーッと負担なく入ってくる。文意が難なく理解できる。
①ページをさかのぼって読み返さないと、理解できない。「後戻り」
②文章に首を傾げて、立ち止まってしまう。「一時停止」
作者が考えるほど、読者はていねいに読んでくれない。「主語」が不明瞭の場合は、なにを書いているのか解らず、一時停止してしまう。
「えっ、これはだれの話し?」
「どっちの人の話し?」
「主語は何なの?」
作者はわかっているが、読者には解らない。だんだん読むのが嫌になる。やがて、読むことすら放棄してしまう。挙句の果てには、ぽい、と棄ててしまう。感想を聞かれたら、「面白かった」とお世辞でごまかされてしまう。
それは捨てたことが面白いのである。
「主語」が解りにくい文章は重大な欠点である
①センテンスが長すぎる。(平均で45字以内にとどめる)。
②主語が文章の後ろ過ぎるので、肝心な主語がなかなか出てこない。
③修飾が多すぎて、「主語はどこにあるのか」、それが解りにくい。
④隠れ主語(省略)が続き過ぎると、読み手の負担になって、主語がやがてわからなくなる。
⑤男性(女性)が複数いるのに、彼(彼女)は、と記する。誰を指しているのかわからない。
⑥一つセンテンスに、意味を詰め過ぎて、二つ以上の主語になっている。
⑦回りくどく、気取った言い方に凝(こ)り、主語を欠落している。
センテンスは短くする。その上で、主語は極力センテンスの頭に持ってくると、簡素で明瞭な作品が生まれます。最大のコツです。
