ジャーナリスト

のぞき魔の取材

 『防犯カメラがとらえた のぞき魔の新しい手口』(上)(下)が、記者の想像を越えたアクセス数だった。関心度の高さは実に驚きである。PJの仲間内からも、「すごい取材だ。特ダネだ。一気に読まされた」といわれた。

 この事実をつかんだとき、記事にすれば、悪質な模倣犯がでないか、と心配した。他方で、『トイレの貼り紙』を簡単に信じ込まないようにと、女性への忠告につながると思った。
 書き終えてからも逡巡した。が、思い切って記事にしたものだ。
 

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老・病・死について

 大学時代のゼミ仲間が5名が集まった。今回は学友が一名増えた。それは銀行屋だ。こうして一人ずつ輪が広がることは、うれしいことだ。
 ゼミは約20名だったから、4分の1名が自然発生的に月一回集まり、飲み会を開いているのだ。ほかのメンバーの消息は、北海道と福岡と一人ずつ。簡単にこれる距離ではないから、葛飾・下町の集まりは当座5名で固定するだろう。

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ハイチの世界的詩人が来日

 ハイチの世界的な詩人、クリストフ・J・フィリップ・シャルルさんが、長年、短歌、俳句に親しみ、平和と友好のために来日された。日本ペンクラブ9月例会で、詩の朗読をした。ハイチは北米では二番目に早くに独立した国。
  
  

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「言論弾圧との闘い』の講演会に出席して

 関西の出版社・『鹿砦社』の松岡社長が名誉毀損罪で逮捕され、長期に拘留された。松岡氏の講演会が13日、東京・文京区でおこなわれた。名誉毀損罪に名を借りた『表現の自由』への弾圧だと訴える。

 今回は中小出版社が狙われたが、先々で、名誉毀損問題でたびたび起訴されている『文春』など、大手出版者の社長・逮捕というステップになるだろうと危惧する。

  二次会では、松岡社長が真横、編集長が真向かいの席だったことから、『表現の自由』への弾圧について、講演会以上の話しを聞くことができた。

 参加した十数人のジャーナリストたちは殆んどが週刊誌、月刊誌で記事を書く連中だった。雑誌で名誉毀損の訴訟の対象になった記事を書いた者、金融業の記事で黒い影から狙われた者。著作権裁判の渦中の者。かれらから話しを聞くうちに、だれもが信念を持った骨太のジャーナリストだと思った。
 
 かれらは「表現の自由」への関心度が高く、松岡社長の裁判では、自前で神戸地裁まで出向き、裁判を傍聴している。きょうは3000円を出して聴講しているのだ。二次会を含めると計6000円。

 かれらの取材は半端じゃない、よく取材している。政治家と検察庁とOB天下り企業との汚れたつながりとか、検察や警察から新聞社へのリークの順番とか、念入りに調べあげていた。
 まさに骨太の取材理念と信念だ。命をかけているジャーナリストたちだ、と真に思った。

『上手なブログの書き方』の講座

 目黒学園カルチャースクールで、10月度から新講座『上手なブログの書き方』の講師をおこないます。
 講師:西原健次(PJ穂高健一)、日本文藝家協会会員、日本ペンクラブ会員

【ブログのすすめ】
 情報は個人から大勢のひとに発信する時代になってきました。新聞、TVから与えられた情報を待つ、もはや過去のものになりつつあります。ブログはかつて若者たちのもの。いまや年齢に関係なく、シニア層まで広がりをもっています。

 インターネットができる方は、ブログを作りましょう。そして、自分の考え、身辺雑記、活動報告、書き残すべき自分史、世のなかの出来事への意見などを述べましょう。

 新聞社が都合よく書き直した『読者のページ』など、もはや過去の遺物です。あなたのオリジナリティーの情報、意見を発信しましょう。
    
【講座の内容】
 ブログはすでに書いているが、『反応や反響がほとんどない?』 それはなぜでしょうか?
 他人に読んでもらえる文章、内容になっていますか。情報は新鮮ですか。独りよがりではないですか。文章、話題性、情報の流し方など三つの面から指導いたします。

 講座では参加者のブログや文章の添削もおこないます。文章講座、エッセイの書き方としても、お勧めです。

 申込み先:目黒学園カルチャースクール
         〒141-0021
         品川区上大崎2-16-9アトレ目黒1B館5階
         03-334-7533
http://www.megurogakuen.co.jp/

 

銃撃で拿捕された漁船員が、根室花咲港に帰港した

 かつて根室、花咲港、釧路、函館に出向き、北洋漁船の口の重い船員や家族から取材した。それを小説化した作品『潮流』が第七回いさり火文学賞(北海道新聞社)を受賞。同新聞に、15回にわたって連載された。


 ソ連時代に抑留された漁船員、カニ密漁の特攻船に乗り込み荒稼ぎした船員、ロシア国境警備隊の警備艇から銃撃を受けた船員。かれらは口をそろえ、家族のために、国境が確定されていない危険な北方領土の海域に出ているといった。そのうえで、つねに生死をかけた操業を強いられていると語ってくれた。
 小説『潮流』はかれらの話しを随所に取り込んでいる。 拿捕事件があると、かならず家族の悲しみがある。今回の事件を契機に、漁船員や家族の姿を知ってもらうために、『穂高健一ワールド/小説家』のコーナーで、『潮流』を全文で公開することにした。


     ※ 右端の『小説家』をクリックしてください。

小田編集長とふたりで、八ヶ岳・5座の登頂

 27日夜発ちで、PJニュース・小田編集長と八ヶ岳に3泊4日(テント泊および車中泊)の登山をおこなう。天候は不安定。小田さんにはスポーツジャーナリストの側面もある。ふたりの登攀脚力は見合っていた。

夜明けの阿弥陀.JPG

          行者小屋・テント場からみた、夜明の阿弥陀岳。
          中腹の微かな煙のような雲が、やがて山稜の雨雲に発達する


  小田編集長の記事:「ずいぶん秋らしくなりましたね」(上)

              :「ずいぶん秋らしくなりましたね」(中)

              :「ずいぶん秋らしくなりましたね」(下)


 

70歳で、マナスル(8125m)に挑戦

 内田耕治さん(70)が、来週27日に成田空港をたち、ネパール・カトマンズに入る。メンバーは内田さんを含めた9人のパーティーだ。高所シェルパーは6人。9月23日のマナスル登頂を目ざす。
 出発を前にした、忙しい内田さんから約3時間にわたり、取材できた。他方で、日本テレビからも取材申込みがリーダーにきているという話し。ひと足速く、PJニュースで紹介したい。
 

名峰の富士山が、なぜ世界遺産になれない?

海抜〇メートル(田子の浦)から、富士山頂まで登った。3日間のうち、2日間は台風の影響で大雨だった。下山の途中で、サブリーダーから、富士山の山小屋が8月末の撤収時に出す杜撰(ずさん)なゴミ処理で、山が汚く荒れてしまったと教えられた。

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01.9.11、ニューヨーク・ケネディ空港発9時15分、サンフランシスコ行に、ひとりの日本人が搭乗していた

 さいたま市に在住の松尾清晴さんは、巨大な1500ccで2000年10月から05年まで、世界ひとり旅で、82ヶ国を回った。
 オランダからスタートして、まる1年経ったときのことである。一度家族に会うために、ニューヨークからサンフランシスコ経由で、成田への帰路についた。
 
 ニューヨークには三つの大きな空港がある。買い求めたチケットは、01.9.11のケネディー空港発サンフランシスコ行き、ユナイテッドで、早朝の9時15分だった。

 貿易センタービルに突っ込んだのは、ニューアーク空港発サンフランシスコ行、ユナイテッドだった。航空会社も、行き先も、時間帯もおなじ。松尾さんはケネディ空港とニューアーク空港の違いで命拾いしたという。
 ある意味で、数奇な運命だ。

 松尾さんから貴重な体験談を聞く機会があった。それをPJニュースに書かせてもらった。