ジャーナリスト

『のり子大好き』が、フジTV「特ダネ!」のトップニュース

 9月9日は日本山岳会・101会のメンバーと山梨県・乾徳山に登った。北海道マラソンの開催日であり、3月に6回連載した、平沢直樹選手の活躍がつねに気になっていた。
 平沢選手はフルマラソンで19回の優勝者で、胸には「のり子大好き」のロゴマークをつけて走る。北海道マラソンでは、トップを走る女子の隣にいてTV生中継に(フジテレビがキー局)の画面に映る。それらが起因して、今年から日本陸連は団体名として不許可としたのだ。


 その決定に不満を持つ平沢選手から直接取材し、こちらからも日本陸連にも質問状を送った。納得が行く回答が得られなかったので、日本陸連に対する批判記事を書いた。
 タイトルは『テレビに映る「のり子大好き」はダメ? アマチュア排除の日本陸連』という6回シリーズだった。(穂高健一ワールド・PJアーカイブ・5月から入れます)

 他方で、平沢選手は日本陸連に登録しない「未登録」の部門にエントリーしたのだ。つまり一般参加として出場したのだ。それは胸に『のり子大好き』をつけて走る唯一の手段だったから。

 翌10日の朝8時のフジTV「特ダネ!」で、トップニュースでは北海道マラソンのキー局だから優勝者が取上げられた。
 ニュースキャスターの小倉智昭さんが、『ディレクターには触れないでくれ、と言われていました』と前置きして、最近は「のり子大好き」がネット(ライブドア・PJニュースを指す)で、騒がれているようです、と語りはじめたのだ。同時に、女子優勝者の加納由理選手(28)と併走する、平沢選手の胸が大写しとなった。

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大都会で見つけた、小さな秋祭り=東京・豊島区

 台風が通り抜けた8日は、真夏に戻ったような陽射しだ。吹く風にはやや秋を感じる。池袋からの幹線道路・要町通りが北にむかう。地下鉄・有楽町線の千川駅の出入口の界隈では、『長崎神社』の幟がならんでいた。

 笛、鉦、太鼓などの、お囃子が流れる。4斜線の道路の一つでは、はっぴ姿の子どもたちが大太鼓を曳き、お神輿を担ぐ。それぞれに大人の付き添いがつく。鉢巻をした子どもたちからは、小さな興奮が感じられた。x

 西武線の椎名町駅近くに、「長崎神社」の本殿があるという。地元の長老に聞いてみたが、九州・長崎とは関係ないらしい。この神社を中核とした、南長崎、東長崎(駅名がある)、要町、高松町など一帯も含めた広域の祭りだという。


 町内会のテントで、神社の氏子が子どもの神輿の世話をやいていた。隣のテントでは、寄付の受付、御札の配布などをおこなう。更なる隣では、男女の氏子が一息ついて長椅子に腰を下ろす。カメラを向けると、「綺麗どころを撮ってね」といい、集まってくれた。


 総人口は何万人だろう。大半が昼間が勤め人だからか。この要町三丁目は、大人の神輿がきょうの夜に出るという。明9日は各町会で、神輿が出るらしい。

 祭りは地域の貴重な伝統行事だ。少子化時代でも、大都会の一角に残された小さな祭りが、いつまでも存続して欲しいと願う。
 子どもたちには成人になっても、祭りの思い出は心に残るものだから。

山手線がまた止まった=幼子ら、あちらこちら

 山手線が止まれば、記事にはならない。一日正常に動けば、話題になるか。JR東日本には恨みはないが、そんな皮肉の一つも言いたくなる。

 8月28日。14時半には、カンボジアから成田に帰国してきた、中学3年生たち男女二人の取材があった。主催者は(NPO法人)『国境なき子どもたち』である。待合せ場所は東京駅八重洲口。10分ほど余裕を持って出かけた。京成上野駅からJR上野駅に乗り換える。
 山手線に乗り込んだところが、車両は動かない。山手線外回りが田町あたりの車両故障で、ストップしているという。
 山手線は乗合せの悪さか。相性の悪さか。「またか」とうんざりさせられた。

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徳川幕府はペリー来航の50年前からアメリカと貿易していた なぜ学校教育で教えない?

 大学時代のゼミナールの学友が、月に一度集まる。時には都合があわなくて2ヶ月に一度になることもある。目的の一つにはめずらしい居酒屋探しだ。
 他方で、愉快に酒を飲んで近況を語りあったり、思い出話につながる写真や資料を持ち寄って肴にしたり、先祖の遺業を掘り起こしたりする。すべて無礼講だし、学友だから好き勝手なことが言える。それらを『穂高健一ワールド・小説家』で、ノンフィクションとして掲載している。

 今回は日本歴史の真相に迫る話題になった。吉田松陰の尊皇攘夷の思想に影響された、明治政府の要人が作り上げた日本史をいまなお累々と教えている。せめて日本人には、日本の幕末史の真実くらいは教えてもいいんじゃないか。

 フランス革命の後、オランダはフランスとイギリスと戦争状態に陥った。その後もナポレオンの台頭がある。オランダはとても大西洋から日本まで航海できない。そこでアメリカに権利を譲渡した。アメリカ船舶がオランダの国旗を掲げて長崎出島にやってきた。
 現在、アメリカの博物館には江戸時代の浮世絵などが多くある。それは江戸時代の日米貿易で、購入してきたものなのだ。

 これらの話が学友会で盛り上がったので、『徳川幕府はペリー来航の50年前からアメリカと貿易していた なぜ学校教育で教えない?』というタイトルにした。
 
 今回の学友会で、日露和親条約で、国後島、択捉島が日本領土となった経緯も話題となった。
 
 19世紀のロシア帝国は巨大国家だった。択捉島・国後島はロシア系アイヌ人が支配する、ロシア領土だと強く主張していた。日本の主張を頑として受け入れなかった。それは現在とまったく同様だ。
 しかし、日露和親条約の締結の土壇場で、ロシアは折れて日本領土とした。それには大きな理由があった。
 日本人は、それも学校の歴史教育で教わらなかった。明治政府は、徳川幕府の外交成果を大きく見せたくなかったから、歴史教科書に載せていない。実に作為的なものだと思われる。

 日露和親条約の交渉をテーマに『501人の遭難』という歴史小説で書いたことがある。400字詰め原稿用紙で100枚の作品。今回はこれも『小説家』のコーナーに掲載した。
 
  

拒食症・少女の万引きの実態

 ある少女を取材で追っている。彼女は細身で拒食症である。いまは19歳。あと半年すれば、20才で刑法で罪を問われる年齢になる。

 彼女は17歳で万引き癖がついた。大手スーパーに出向き、弁当、お菓子の類を買い物籠いっぱいにして、レジを通らず、後方で持参してきたビニール袋に詰めていた。大胆な手口で、一度に1万円以上も盗る。捕まるのは時間の問題だった。
 初めて捕まったとき、彼女は名門の国立大付属高校の2年生だった。金額が大きく、警察に渡された。
 拒食症は、口に入れたものをすぐに吐き出す。それを何度もくり返す。だから、一日に必要な食費は一万円以上かかってしまう。親は買い与えているのだが、それでも足りなかったから、万引きしたのだという。

 2度目に捕まったときは18歳。すでに高校を中退し、専門学校に通っていた。拒食症は治癒されていなかったのだ。店内で捕まったことから、警察は未遂扱いで、説諭で終わった。

 海外勤務だった父親は会社を辞めて、自営業になり、娘の世話を焼くことになった。彼女は美顔でスマートだから、バイトでモデルをしている。そのお金を殆どつぎ込み大量の食品を買っているようだ。

 それでも3度目は電鉄系の大手スーパーで捕まった。これも盗んだ金額が大きくて、警察に出された。まだ19歳の窃盗罪だから、家庭裁判所に送られる。

 ここ数日間、親子で話し合ったという。『このままでは将来が台無しになるぞ。二十歳過ぎて前科ものになれば、他のきょうだいにも迷惑が及ぶのだ」と懇々と諭した。彼女は苛立ち、酒を飲み、他のスーパーで万引きした。親は激怒した。

 病的な万引きといえば、手癖の悪い人を意味する。実際にはこうして解決のつかない泥沼に落ち込むひともいる。当人の立場、親の立場、家族全員の立場、それぞれが意味合いの違う苦しみを背負う。つらい人生だと思う。
『罪を憎んで、人を憎まず』というが、彼女自身にも哀れみを覚えてしまう。

 

小さな夏の風物詩・シークレット駅で

 JR山手線・目白駅の改札を出ると、長机に設置されたスタンプには、子どもたちが群がる。親子連れの子どもたちは争うようにスタンプを押す光景があった。岩倉高校(東京・上野)の運輸部の2年生男子が制服姿で、対応する。先日は駅長がみずから立っていた。

 JR東日本が主催する『ポケモン・スタンプラリー』の企画だ。期間は夏休みに入った先月28日から8月12(土)まで。首都圏の指定駅には、95種類のポケモンのスタンプが置かれている。設置時間は朝9時30分から夕方4時まで。

 子どもたちが台紙に6か所の駅でスタンプを押してから、ゴール駅(東京、品川、新宿、池袋、松戸の各駅)に持参すれば、景品がもらえる仕組みだ。引換え時間は朝10時から夕方5時までである。

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自然の芸術・雲ノ平=写真紹介

雪が残る池糖(ちとう)

遠景は水晶岳(日本百名山を目指す人でも、一番最後に登る人が多い。理由はもっともアクセスが悪いからだ)

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女劇TOKYO23KUリーダー・日本青年会議所・「会頭特別賞」受賞

日本青年会議所主催・人間力大賞が、全国から305人のエントリーがあった。この賞は「国民栄誉賞」の青年版といえるものだ。
 女劇TOKYO23KUリーダーの品川くんという芸名の石川響子(いしかわ きょうこ )さんが最終選考会に残っていた。

 同大会の発表と授賞式が、7月1日(日)横浜で開催された。石川(品川くん)が「ボランティア活動をしながら女優活動」が高く評価されて、「会頭特別賞」を受賞した。
 
〈主催者のコメント〉

石 川 響 子 東京都

「ボランティア活動をしながら女優活動」
人間を磨くことからという趣旨のもと活動するユニットのリーダ。「少年少女への繁華街での巡回サポート」「障害者支援センター訪問」「特別養護老人ホーム訪問」「地域の小学校巡回」「23区内清掃活動」を公約に活動する。

日本青年会議所主催・人間力大賞


<受賞者の言葉>

石川響子さんは受賞の喜びについて、次のように語った。
「多くの方の支えがあったからこそ、いただけた賞だと感じています。女劇の周りには、私たちのことを真剣に考えて下さる方が、いつもたくさんいらっしゃって、何事も精一杯やらなくてはと鼓舞されます」とさらなる飛躍へと結び付けた。

「女劇TOKYO23KU」」の事務局 弓山桂司さんは、「今後とも、社会奉仕活動ユニットと女優とを両立させながら、全員で頑張っていきます」という談話を寄せた。

関連情報

「若者たちの肖像」 美しい女優たちが活動と苦悩と希望を語る(2)

3分間のスリリングな仕事=東京・地下鉄の達人

 東京メトロ・有楽町線の池袋駅で、深夜九時ごろ、めずらしい光景を見た。ふだん駅ホームに立ち、トンネル壁面の広告版をみる。時折り、広告の看板が変わっている。取り替えはいつも終電車後だろう、と思い込んでいた。


 ふたりの制服作業員が一畳ほどの大きな看板を持って目の前を横切った。興味を持って後を追ってみた。ホームのやや後方で、立ち止まった。もう一人の作業員が黄色と黒のトラ模様のはしごを持って現れた。
 3人は新旧の看板を取り替える気だ。作業員たちはデジタル表示の電車時刻表を凝視していた。もし作業が20分、30分先で、長く待たされるようなら、立ち去る気でいた。

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論語の『仁』の政治で、日中の友好を=孔健(こう・けん)さん

 日本外国特派員協会のプレスクラブで、18日、『論語の精神・最新中国経済情勢秘話』の講演があった。主催は日本経営者クラブ(平野嘉重会長)で、講師は中国人の孔健さん。

 日本に来てから23年経つ。現在は日本のTVなどにも出演し、日中問題のキーパーソン。孔子の75代の直系子孫だ、というから中国の歴史の大きさを知る。

 110代まで、一人ひとり名前が決まっていると、孔健けんさんはその一部を披露した。孔子から約3500年間も名前が決まっている。日本では考えられないし、驚かされてしまう。

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