日本人として祝日『山の日』をつくろう=山河の恵みのためにも
日本の国土の7割は四季折々に変化する、美しく緑豊かな山地でしめられている。山々は清流を生みだし、大地の田畑をうるおして、海にそそぐ。古(いにしえ)から、日本人はこの山河と深くかかわり、日常生活の場、精神の安らぎの場としてきた。
日々の生活や健康に寄与する、国民の貴重な財産である。と同時に、山と海の素晴らしさは、日本人の最大のほこりでもある。
日本の繁栄には山と海が欠かせない。そこで、4年前から主要な山岳団体が、国民の祝日「山の日」をつくろう、と活動を推し進めている。昨年11月には、全国「山の日」制定協議会(谷垣禎一会長)が発足した。同会は2014年3月4日に臨時総会と勉強会を実施し、その活動をいっそう加速している。
美しい自然、とりわけ、山と海、双方の恩恵に感謝するためにも、「海の日」(7月の第3月曜日)と「山の日」と両立させるべきだと、その意義を強調している。
富士山の世界文化遺産の登録がなされた。一座の賛美だけでなく、日本中の山に感謝の念をもつ。そして、子どもや家族、老若男女を問わず、山に親しむ。そのためにも、祝日「山の日」は夏休み期間が望ましいと考えている。
8月11日が有力候補の日である。
国民の祝日は、国民と国会が決める。現在は超党派の議員が「山の日」法案を提出するべき活動を展開している。
同祝日に関する、これまでの主だった経緯をみてみると、
1997年に山梨県で、「山の日」の行事が始まった。その後、広島県、大阪府、岐阜県、群馬県と「山の日」の制定が展開された。
2002年、国際山岳年として、「山の日をつくろう」建言がなされている。
2008年、船村徹さん(作曲家)が、新聞紙上で「山の日」を国民の祝日に、と提唱した。
2010年、山岳5団体(日本山岳協会、日本山岳会、日本勤労者山岳連盟、日本山岳ガイド協会、日本ヒマラヤ・アドベンチャー・トラスト)による、「山の日」制定協議会が発足した。
2013年、超党派の国会議員(100人以上)が参加し、勉強会を開催している。
わたしたちは後世に美しい、恵み豊かな山岳をいかに残していくか、という点で数多くの課題や問題点を抱えている。
山林の荒廃、良質な水資源の確保、開発と環境保全、動植物の保護、鹿などによる被害、観光資源の活性化、東北(福島)の山々の放射能除染など多岐にわたる。
国民一人ひとりがこれら山河の諸問題を再認識し、将来のビジョンを示す、そのためにも祝日「山の日」の制定が必要である。
全国「山の日」制定協議会が、国民からより多くの賛同を求めるために、会員(仲間)を募集している。呼びかけ人は、こちらを左クリックしてください
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