子どもの自転車競技会と安全教育=東京・葛飾
葛飾区内は自転車による交通事故がとくに多い。2014年の交通事故の内、44.4%は自転車が関与している。
警視庁葛飾警察署では、子供の自転車安全教育を目的とした、『セーフティ葛飾自転車競技会』が、5月17(日)朝9時から、平和橋教習所で行った。5月11日~同月20日まで「春の全国交通安全運動」の一環である。
開会式の冒頭のあいさつで、同署交通課の阪下敏規課長代理は、
「葛飾区内は、自転車の通行量が多く、路地の出会いがしら事故が多発しています。自転車が関連した死亡事故の場合、8割が自転車側に違反があります。この大会を通して、交通マナーとルールを身につけてください」
と、競技会による安全意識向上の趣旨について述べた。
同教習所の佐藤光治所長が、「二人乗り自転車事故は、後の方が死ぬケースが多いのです。正しい自転車の乗り方を学びましょう」と前置きし、競技方法と採点について説明を行った。
9時10分から学科テストが行われた。そして、「自転車競技」が開始された。参加者は約30人である。
種目はS字、スクローム、30センチ幅の平均台、一度停止の確認、駐車する車両の側面の通過である。
学科テストと競技大会の総合点から、「高学年の部」の優勝は宮内陽菜(はるな)さん、準優勝は渡辺優奈さん、ともに女子だった。
競技大会が終了した後、「かつしかPPクラブ」は阪下課長代理と佐藤所長にインタビューを行った。
「自転車の危険な乗り方が目立ちます。法令改正で、本年6月1日より、自転車でも信号無視などの危険行為をして、3年以内に2回以上摘発されれば、講習会が義務付けられました。(5700円)。飲酒運転も禁止です」と阪下課長代理から14類型の危険行為について説明があった。
「赤信号で子どもが止まっているのに、親が渡ってしまう。安全教育は親の意識改革も必要です」と佐藤所長は強調された。
同日11時からは「一日開放」が開催された。パトカー、白バイの展示および撮影会などが行われた。
子どもたちはバスの運転手になったり、パトカーに乗せてもらったり、白バイにまたがったり、同署員の指導の下で、楽しい時間を過ごしながら、安全教育を学んでいた。
同会場では、東京消防庁・本田消防署による、はしご車の体験も同時に行われた。