歴史の旅・真実とロマンをもとめて

穂高健一著『安政維新』(阿部正弘の生涯)① = 2019年10月15日~全国書店で販売開始

穂高健一著『安政維新』(阿部正弘の生涯)が、出版社:南々社 、 定価:1600+税です。ことし(2019)年10月15日から発売されます。

アマゾンで販売がはじまりました

 

―― 発刊・作品の趣旨 ――

「歴史から学ぶ」。それには歴史が真実でなければなりません。

 従来は、阿部正弘といえば、嘉永6(1853)年に、ペリー提督が浦賀に来航し、砲艦(ほうかん)外交に屈し、蹂躙(じゅうりん)された、優柔不断な政治だと、教育ですり込まれてきました。

 ペリー黒船の浦賀入航(1853年)は、アメリカ軍艦の初来航ではありません。アメリカ大統領親書をもってきた最初は、ビッドル提督の浦賀入航(1846年)です。さらに、長崎にもアメリカ軍艦は来ています。
 わが国の歴史教育は、国民にことごとく嘘の幕末史を教えています。嘘が通説になっています。従来の幕末史を根底からくつがえす長編歴史小説です。
 
 
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 ペリー提督の1年前にオランダ国から、アメリカ艦隊のペリー提督がやっ来る、と船名・軍人名など克明な情報を提供してきます。
 なぜならば、当時のオランダ国はジャワ島に巨大な海軍基地を持っており、アメリカ海軍よりも優れていました。英仏米ほか世界海軍の情報が集まる仕組みを持っていたからです。
 

 幕府はオランダからの情報提供で、当然ながら即時、手を打ちます。

 わが国は鎖国で外洋に乗りだせる大型船がない。帆掛け船と西洋の大型蒸気軍艦の戦争になってしまう。それでは、大勢の日本の民が悲惨な戦争犠牲者となる。

 阿部正弘は優秀な人材を抜擢する天才でした。「わが日本は有能な人材をもって、強国西欧の軍事圧力に対抗する」という方針をだします。歴史上、卓越した人材が最も多く輩出した時代です。

 阿部正弘は、オランダからの情報の下で、わずか1年間で、西洋の蒸気軍艦なみの戦力をもった『日本海軍の創設』という極秘作戦に出ます。
 極秘とは、表むきは平静を保ち、裏では積極果敢な行動です。これは知恵ある人物が得意とするものです。

『戦争をしないで開国し、強い海軍をつくり、日本の軍事防御を強化する』という作戦です。阿部はわずか1年間で、極秘にやったのです。

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 オランダ海軍情報から、ペリー艦隊は旧式の車輪型蒸気船で、石炭量も限られている。大西洋、喜望峰、インド洋、そして遠路アジアにやってくる。この間、アメリカは補給基地がない。石炭補給もできないし、日本と戦争などできない。
 ついては、安易な妥協ははない方が良い、とオランダから正確な情報を得ています。

 アメリカ艦隊に勝る良き性能の軍艦を建造する。阿部正弘は、車輪型蒸気船でなく、オランダに最新型(スクリュープロペラ船)の軍艦(のちの咸臨丸など)を建造させる。

 軍艦を購入すれば、当然ながら、操船する海軍士官が必要である。それには上級士官の養成として、長崎に海軍兵学校を作り、オランダ軍人の数十人(のちにオランダ外務大臣、海軍大臣になるような有能な教官)の招聘(しょうへい)し、指導をうける。

 わずか一年間で、極秘で日本海軍の創設の段取りをつけたのです。ペリー艦隊が来航すると、肝心な家慶将軍が死去し、次期将軍となると、家定で脳性の障害者です。日本の将来の運命が、すべて阿部正弘の英知にかかってきます。

 この重圧にも負けず、阿部正弘は極秘の日本海軍の創設へと果敢な行動に出ます。すぐさま軍艦6,7隻の発注し、「長崎海軍伝習所」へのオランダ教官の招聘を一気にやります。新造船ができるまで、一隻のオランダ軍艦(日本名・観光丸)を譲りうけ、訓練に入ります。


 歴史に疎い人は、「オランダから1年前にペリー来航の通知を受けても、阿部正弘はなにもしなかった」と貶(けな)しています。
 そんな批判をする大勢の学者や作者は、主要な国策は極秘を以って臨む、という認識が欠如しているのです。
 現代でも、戦闘機・軍艦の購入、防衛政策、戦略研究など防衛関係は超極秘でやります。そんな事実認識ができずして、ただ阿部正弘を批判してきたのです。

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 日本海軍の発足が確定すると、頭脳明晰な永井尚志(なおゆき)を所長として、海軍士官候補生は、勝海舟など德川幕臣だけでなく、五代才助(薩摩)など外様もふくめた優秀な人材をもって臨んでいます。
 かれらは後々の日本史上の重要な役割を果たす人物たちです。
 
 長編歴史小説「安政維新」は、わずか一年間で日本海軍制度をつくった阿部正弘のすごい能力を解き明かしています。

 そればかりではありません。「安政維新」は、私は約8年間の国内外の取材で、阿部正弘の史料を克明に掘り起こし、より事実に近いところで描いています。
 多くの読者は、なんで私たちはこんな嘘の歴史を教わってきたのか、と強い衝撃をうけるでしょう。


【関連情報】 

「穂高健一ワールド」における、『『安政維新』(阿部正弘の生涯)①~③は、引用は開放いたします。④、⑤も近日中に掲載します。

 このシリーズは、著作権に関係なく、ご自由にお使いください。
              

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