A025-カメラマン

第12回さつき会 (中) 写真で観る妙技とシルエット

 さつき会の日舞の写真に、イメージからキャプションにつけています。

 大半がフィクションです。


 越後の郷土芸能の、「越後獅子」が見られなくなって久しい

 いやいや、さつき会に来れば観られるぞ



 巧妙に振りまわす白帯は、まるで生き物のようだ

 これだけ演じるには、どれだけの訓練、いや練習が必要なのだろうか



 裾も、袖も、乱れずに、ここまで踊れるとは、ひたすら感銘するのみぞ

 


 両唇をきりっと引き締めて、陽炎のごとく舞う

 シルエットも正確に踊っている



 江戸の気品に満ちた商家の奥さまか

 アヤメ咲く湖畔を散策で、はたして誰を待っているのか

 


 傘を回す、スピード感を狙ってみました

 単なる説明です 


 和服には、なぜか傘が似合う

 「ちょっと外出してきますよ」

 女将さんの声は、鼻に抜けるように、つつましやか


 男役の妙技は、感心させられるのみぞ

 ふるまわす物体はなにか

 想像に任せるのみ


 紅梅、白梅の香りを扇子で表現する

 シルエットは早春の影なり


 長唄「浅妻船」
 
 琵琶湖の湖畔から渡船に乗る、都落ちした平家の優雅な姿の女房たち

 やがては身を崩していく


 絢爛豪華な衣装が、かつての驕れる平家を物語る



 きゅうりあん小ホールは、満員の観客である


 すこし物憂しげな、すこし恥じらうように、あなたを見送る

 残していくのはあなたの影ばかり

 ふたたび逢える日があるのかしら 


 優美なお召姿で、柔らかな陽射しの影をのばす

 扇子には、いつぞやの騒がしいこころを乗せる

 


 恋の曼珠羅

 ひとの恋路はじゃましてはいけない

 遠くから見ているだけにしておこう

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