A025-カメラマン

子どもらの関心は、花ショウブよりもこっち?=小岩菖蒲園(東京・江戸川区)

梅雨の切れ間に、花ショウブが花魁(おいらん)に似た華麗(かれい)な姿で咲きほこる。人びとの心をなごましてくれる。

 江戸川・河川敷の小岩菖蒲園は広くて、ゆったり、花ショウブが観賞できる。

 広大な敷地だが、入園料はなし。無料だから、近在の子どもたちが遊びにやってくる。

 カメラで追ってみた。


「なにがあるの? なにが採れるの」

 大人たちは、夢中になっている子どもたちが、妙に気になるらしい。


「これみて。ザリガニだよ。知ってる?」

 少年は、魚網のなかをみせてくれる。

「うちらも、子どもの頃、よく採って遊んだわよね」
 

 大人はすぐさま立ち去る。

 「花、そんなの関心ないね」

 子どもたちは、懸命に小魚やザリガニを追う。

 目のまえに咲く花ショウブなど、まったく目もくれない。

「ほら、見てごらん。花ショウブがいっぱいだよ」

 父親がベビーに見せている。

 むしろ、怖がっている。


 


 この菖蒲園はどこにあるの。

 京成電車がすぐそばを走っています。

 車窓からも、ちらっと見えます。


 下車して観賞してみるのも方法です。

 最寄駅は、『京成・江戸川』です。単純なだけに要注意。

 『小岩菖蒲園』だから、JR小岩駅などで降りたら、とてつもなく歩きますよ。
 



 多種多様な花ショウブが咲いています。

 ほとんどのカメラマンは、こんなふうに図鑑的に撮影しています。


 類似的な写真は面白くないですよね。



 ぼくは花なんか、まったく関係ないよ。


 採れた獲物の数さ。



 私も、そうよ。


 きょうはもっと採れるかしら。



 姉が弟を肩車する。

 現代では、まず見かけない貴重なショットです。


 わたし可愛いでしょ。

 花よりも、華やかな少女でしょ。



 木製灯ろうのなかをのぞいてみました。

 これは単なるカメラの遊びです。
 


 ぼく、ジャンプできるぞ。

 推定年齢は2歳かな


 わたし、慎重な性格よ。


 花ショウブ田には、落ちないわよ。



 江戸川の河川敷・野球場で練習した少年たちが、土手道を帰っていく。

 一人として菖蒲園による素振りすらみせない。

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