A025-カメラマン

初夏の三崎港、城ケ島を訪ねる(2)=写真散策シリーズ


三浦半島(神奈川県)は、相模湾に突き出した、東京湾の入口にあります。浦賀水道の対岸が房総半島で、東京港、横浜港への入出航の大小の船が行きかう。


 城ケ島は平たい台地で、360度のパノラマが楽しめます。角度によって、風景が違ってきます。



 太平洋に面した岩場では、海釣り人が竿を向けています。
 カップルで愉しんでいる光景は、どこか微笑ましいものがあります。



 数千年、数万年かけた、荒海の浸食で、岩礁(がんしょう)が自然の造形美を作り上げています。


 海には1日2回の干満があります。干潮で、海底の岩礁が現れると、そこには不思議な水たまりができていました。
 海藻が張り付いた、たまり水はまるで火山の硫黄池に似ています。
 



  城ケ島の東端には、安房埼灯台があります。岩礁の上に屹立する灯台は、どこか百貫ロウソクに似ています。
 江戸時代には、この岬に烽火台を設けた歴史があります。幕末にはそれが廃止となり、そのままでした。
 現在の灯台は1962年(昭和37)に設置されて、点灯されました。

 



 緑陰広場には、亜熱帯性の植物が数多くみられます。それらの枝葉を日陰にし、潮風で涼む。夏場の心地よいし過ごし方です。
 

 岬の突端の、海洋の岩場には釣り人がいました。
 周囲の波は荒く、どのように岩場に渡ったのでしょうか。
 はたして、うまく戻ってこれるのかな?   と見ている方が心配になります。



 釣り人は常に真剣な目で、海中の魚と向かい合っています。
 魚との対話でなく、戦いなのでしょう。


 城ケ島公園広場は、梅雨時にアジサイが咲く、緑の台地です。
 植物ウォッチングが楽しめます。



 沖合にはヨットが東から西へ。遠方には大型貨物船がかすみ、視線を手前に引くと、海鳥が飛翔しています。
 のんびり眺める、心地よい時間が持てます。


 城ケ島ファションです。
 女性には日傘と手袋が欠かせないのでしょう。



 城ケ島の若者は林間で恋を語る。平日はとても静かなところです。


 荒々しい波は岩に砕け、飛び散る。一つとして同じ形状などありません。
 潮騒を聴きながら、じっと大波を見つめる。都会の雑念を忘れさせてくれます。


 城ヶ島ブームは過ぎ去ってしまった。だからこそ、海の好きな人たちが集まる。いろいろな楽しみ方がある。それが城ケ島です。

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