A025-カメラマン

秋景色の上高地を訪ねて=写真集

10代から3000m級の北アルプスを登りはじめた。20代はやみくもに登った。30代は大病で登れなかったが、40代からまた北アルプスにも登りはじめた。テント泊が殆どだった。

長野県・上高地は標高1500メートルだから、槍ヶ岳や穂高連峰に登る場合、稜線との標高差がわかりやすい。体力、荷物に応じた行動の読みが簡単にできる。私にとって、これまで上高地は単なる通過地点だった。

 日本山岳会・上高地山荘(上高地山岳研究所)が、河童橋の近くにある。会員として、一度は宿泊してみたかった。そのチャンスが10月12日の誕生日にあった。


宿泊となると、周辺の高所登山で、夜に同山荘にもどってこれない。そこで、一日はのんびり上高地散策を行なった。
これまで登山基地で、さして見向きもしなかった上高地だったが、おもいのほか秋の景色が堪能できた。新発見も多かった。


20代の女性の登山者が、予想外に多かった。スカートをはいた、新ファッションだ。格好は何であれ、若者が山に登ってくれる。うれしい限りだ。



河童橋周辺は、観光客で賑わう。割りに関西弁の方が多いようだ。東京から、大坂からも、ともに同じような所要時間で入れるのが、上高地だ。


徳沢園は明治以降に牧場があった。いまは紅葉が盛りになってきた。(右)

樹木は黄葉、紅葉に染まりながらも、風とともに落ち葉を舞い上げている。


梓川の清流には、岩魚が泳ぐ。本来は敏捷で、臆病な魚だけに、山小屋の養殖ではないか、と言う意見も聞かれた。

枯れた立木からのぞいて見ると、紅葉も違った雰囲気だ。


河童橋から明神まで、登山者の足ならば50分だけれど、写真を撮りながらだと、1時間半はほしいところだ。それだけ、堪能できる景色が豊富だ。

切り株は森のなかで、造形美を造ってくれる。年輪のうえに苔むす顔が浮かび、そこに落ち葉が舞い降りていた。

新村橋から右岸にはじめて渡ってみた。ここからの景色も逸品だった。
川沿いには色づいた鮮やかな樹木があった。そろそろ周辺が紅葉一色になる予兆だった。


上高地は常に通過点で、左岸の道ばかりだった。右岸の湿地帯の存在、さらには木道の存在すら知らなかった。

梓川に沿った道は尽きることなく心地よかった。


枯木のシルエットも面白い。何に見えますか?

 
 写真のうえで、左クリックすれば、拡大されます

「カメラマン」トップへ戻る