情けは民の為にあり「八ツ場ダムの歴史と未来」=隅田 昭
更新日:2020年4月24日
まえがき
八ツ場(やんば)ダムは群馬県吾妻郡長野原町にあり、紅葉の景観が鮮やかな吾妻川の中間に位置し、2020年3月の完成を予定している。
マスメディアで大きく報じられた機会は、過去に3回ほどある。
はじめは昭和40年代、着工する際に地元の川原湯温泉の住民が、反対運動を展開した時期だ。
次が民主党政権交替時に、国土交通大臣が方針転換をし、ダム建設を棚上げした平成21年ごろである。
そして昨年は台風19号の豪雨により、10月15日に貯水位583mで満水に達し、再び話題を呼んだ。
記者は試験湛水前の2019年6月に、同ダムを訪ねているが、紅葉も終わりかけた12月の個人向け見学会にも参加した。それを元に国政や世論に翻弄され続けた、ダムの歴史と将来について考察する。
もくじ
1.まえがき
2.注目あびる八ツ場
3.ダム湖に沈む川原町
4.変わりゆく長野原町
5.白い双璧が広がる
6.庶民が未来を創る
7.新たな歴史がはじまる