A045-かつしかPPクラブ

屋久島・縄文杉訪問登山 郡山利行

屋久杉は、成長が遅いので密度が高く、樹脂分が多いので、腐りにくく、多雨多湿の中でもほとんど朽ち果てないといわれています。

かなり古い倒木でも、ユニークな形で残っていました。


2013(平成25)年11月1日(金)午前6時、 登山開始

鹿児島県熊毛郡屋久島町 ≪荒川登山口≫ 標高670m

女性2人と男1人、平均年齢63才。

天候、終日、曇り時々晴れ。


「 あ、シカだ!」

ヤクシカで、島内全域に生息している小型のシカです。 

厳しく捕獲規制されたので、ヒトを全く気にせず、たびたび見かけました。

低地部では、農・林業への被害が問題になっているとのことでした。


安房歩道の途中、小杉谷集落跡までは、不揃い間隔の枕木軌道を約1時間歩きます。

慣れるまでの約30分くらいは、つまづかないように足元を見ながら、歩かざるを得ないので、目が回りそうでした。


この女性二人は、約50年前に屋久島で生活したことがあります。

『 昔のトロッコに積まれた屋久杉丸太に乗っかっているつもり』になりました。



屋久島は、島全体が花崗岩ですので、高地では樹木が生育する土の≪地表≫がとても薄いために、屋久杉の根は、このように這わざるを得ません。

森林鉄道の軌道歩きが終って、≪大株歩道入口≫から縄文杉(標高1280m)までは、急こう配の登山路になります。

ヒトが痛めないように、登山ルートの地表面の大部分は、とても頑丈な木製歩道で守られていました。



株の中には清水が湧き出ていて、祠もあります。

広さは10畳くらいで、空洞となっています。


登山前夜に宿泊した≪ホテル屋久島山荘≫のロビーの壁に、縄文杉実寸大写真がありました。


それを思い起こしながら、頑張っています。ひたすら登り続けていきます。


標高が500mを超えた山地に自生している、樹齢1000年以上の杉が、≪屋久杉≫といわれています。

恐らく世界でここ屋久島にしか、このような杉の木は存在しないと思います。

10時間から12時間くらいの歩行は大変ですが、どうでしょう、一度は、この神の木々の中に、身を投じてみませんか。


『 憧れて、夢にまで見た縄文杉に、穏やかな天候の日に会えた歓び 』 の表情とは、こういう表情のことを云います。

≪荒川登山口≫から、往復10時間の歩行で、20分間の滞在でした。


内部からは天空を望むことができて、不思議な感覚を覚えます。

≪ハート≫型に見える人気のポイントがあり、多くの人が撮影していました。


写真・文 : 郡山利行
編集    : 滝アヤ

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