小説家

中国新聞『緑地帯』のコラム、「広島藩から見た幕末史」連載はじまる

 私が執筆する「広島藩からみた幕末史」が、コラムとして、中国新聞・文化欄『緑地帯』で、8月30(土)から掲載される。2回目は9月3日(火)からで、8回連載である。

 幕末歴史小説「二十歳の炎」がことし(2014年)6月に発刊された。作品の趣旨、執筆の動機、取材のプロセス、幕末史の捉え方など、作品の背景となるものを記している。

 第1回目の書き出しだけを紹介すると、

『江戸時代の260年間、日本は戦争をしなかった。しかし明治時代に入ると、10年に1度は戦争をする国になった。広島、長崎の原爆投下まで77年間も軍事国家だった。外国から、日本人は戦争好きな国民と思われてしまった。
 誰がこんな国にしたのか。さかのぼれば、幕末の戊辰戦争に行き着く。大政奉還で平和裏に政権移譲したのに、戦争が起きた。日本史の中で最も分かりにくい。民主的な政権ができた後、薩長の下級藩士による軍事クーデター(鳥羽伏見の戦い)が起きた―とはっきり教えないからだ。~』

 と展開していく。

「二十歳の炎」は、地元の中國新聞、髙間省三を筆頭祭神に祀る広島護国神社、学問所の伝統を引き継ぐ修道学園など関係者が強く推してくれている。
 広島の書店も平積み同様に扱ってくれているところが多い。また、取材先関係者を通して、口コミで広めてくださっている。東京広島県人会なども。
 多くの読者がアマゾンのプレビューにも、書き込んでくれている。

 広島はことし何かと話題になっている。音楽家の不祥事、広島カープの活躍、広島市内の土石流災害、崇徳高校・野球部の50回延長戦とか。

 広島藩からの幕末に絞り込んだ歴史小説は、きっと初めてだと思う。読めば、これまで多くの歴史作家が無理してこしらえてきた、幕末史観が変わると思う。虚像の多さには唖然とするだろう。

 多くの作家が維新志士の美化に夢中で、その後の軍事国家をつくった危険な思想の持ち主だったという批判もほとんどなされていない。かれらは「誰がこんな軍事国家にしたのか」、という人物につながっているのだ。そんな思いのコラムである。

 幕末・広島藩が、二十歳で死んだ髙間省三を通して、世間一般に知れ渡り、正しい歴史認識になることを期待している。
 中国新聞はそれを理解してくれたから、執筆の最中の1月、書籍紹介の6月、「作者に聞く」の書評の7月、さらにはこの8月からのコラムと紙面を割いてくれたのだ。

「作家の文章は、それ自体に著作権がありますから」
 文化部の記者は、私の思い通りに書かせてくださった。

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