A020-小説家

エッセイ添削教室の受講生たち

 講座の導入部では『読んで読んで、読みまくれ』『書いて書いて、書きまくれ』「いい講評者を見つけなさい』この3点が、エッセイや小説など散文が上達する、最大のコツです、とまず強調した。

 作品提出は14作品。講評は参加者だけに限定させてもらった。それは会場の時間の都合と欠席裁判されたという苦情を避けるためである。作品は事前にメールで、全員に全作品を送っている。『読む』というファクターの一つは自然に身につく方式である。

 講評は参加者11人が1作品にたいして4人ずつおこなった。それぞれが『よい点』『改善点』を述べる。私の指導は、よい点、悪い点ではない。あくまで改善すべき点である。
 美辞麗句だけでは困ると思っていたが、それなりに適格な批評と指摘がなされていた。
 
 最後の総評では 「高学歴のひとはとかく漢字を使いたがる。極力ひらがなにしなさい。動詞、形容詞、接続詞などは、とくに」という姿勢を強く打ちだす。大半の受講生が戸惑っていた。
 子どものころから、漢字をたくさん憶える、という国語教育の弊害か? 「いまどきパソコンで変換すれば、中学生でも難解な漢字を打ちだせる。漢字は自慢にならない」と強調させてもらった。『平板で、わかりやすく、ひらがなを多用しよう』この方針が浸透するまで、すくなからず時間がかかるだろう。

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