A030-登山家

これが有名な丹沢のヒルか 丹沢山麓・自然観察=佐治ひろみ

 丹沢山麓・自然観察=佐治ひろみ                         

 期日…10月25日(土)  晴れ

 メンバー…(L)市田淳子、後藤美代子、栃金正一、脇野瑞枝、佐治ひろみ

 コース…秦野8:35→蓑毛大日堂9:00~蓑毛自然観察の森「緑水庵」9:35~石庄庵11:30/12:50~実朝首塚・ふるさと公園14:30~くずはの森14:55/15:45→渋沢駅16:30

 久しぶりの丹沢である。お天気も晴れて、気分も上々だった。

 秦野駅に8:30に集合だったが、ダイヤの乱れで、35分発の蓑毛行きバスに乗れない人もいたので、最初の見学地の大日堂で待つことにした。

 大日堂は、下車したバス停から2分もかからない所にあり、仁王門に2体の木造仁王様が鎮座している。奥の大日堂には、平安時代後期の大日如来が扉越しに見られる。
 今まで大山から蓑毛に下山することも多々あったが、まったく知らなかったので、きょう立ち寄ることが出来て良かった。

 大日堂の庭でジョウビタキの観察をしていると、次のバスが到着し、全員が揃って次の自然観察の森「緑風庵」に出発した。


 緑風庵はバス通りを少し下がった水車小屋が目印だった。かつて車中から眺めてはいたが、同庵に入るのは初めてだった。
 この森はクヌギやコナラや杉林の傾斜地になっていて、野草や鳥たちが見られるそうだ。茅葺の古民家で少し休んでから、山の中を歩きはじめた。リーダーの説明で、秋の草花や実等を見て回る。

 奥の探鳥の森に向かって、じめじめした枯葉の斜面を歩いていた時、足に違和感があった。…ズボンの裾をまくり上げると、ナント、ヒルが2匹吸いついて、1匹は靴下の中に潜り込もうとしていた。
 エ~ッ、これが有名な丹沢のヒルか! たまたまGさんが塩を持っていて、パラパラかけてみると、コロッと落ちてしまった。
 とにかく森の出口まで戻り、それぞれ足の点検をしたが、それ以外はいなかった。まさに自然の体験ができて良かった。
 
 そんなことから、緑風庵は早めに切り上げ、昼食の「石庄庵」に向かう。地元のそば粉を使った蕎麦は美味だった。私達の頼んだ蕎麦会席で、お腹は一杯になり、後半のふるさと公園へと歩く。

 
 ふるさと公園は小さな山を1つ超えて行く感じだが、モミジの林や、次には一面のススキである。綺麗で思わず写真撮影したくなる。
 リーダーがこぶしの実を見つけて説明してくれた。ようやく実朝の首塚に着いて、まずはお参り。
 実朝は八幡宮の大イチョウの所で殺されている。その首は行方不明となり、流れ流れてこの地に埋葬されたと言い伝えられている。
「本当かなあ?」
 ふるさと公園でトイレ休憩と買い物をしていると、渋沢に住む市田さんの職場の同僚が駆け付けて下さり、最後の葛葉峡谷を案内してくれた。


 葛葉緑地は葛葉峡谷の中央ゾーンに位置する。ここでは、川の崖にある地層を見学したり蛍の道を歩いたりした。
 紅葉して実を付けた林には、エナガという僅か7グラムしかない小さな鳥が群れて飛びまわっていた。その姿はとても可愛らしい。こで約1時間ほど見て回り、渋沢駅に向かう。

 途中の「じばさんず」で地元野菜をたくさん買い込み、持参の袋は満杯になった。今夜は食卓にも丹沢の自然の味が並ぶことでしょう。楽しい1日をありがとうございました。

         ハイキングサークル「すにいかあ倶楽部」会報№183から転載

「登山家」トップへ戻る