A010-ジャーナリスト

ヤマサ醤油がすごい。世界で一社しかない「新型コロナワクチン原料供給」=HPから

「ヤマサ醤油」(本社・千葉県銚子市)が、新型コロナウイルス対策として、世界中で使用されているmRNAワクチンに欠かせない原料(シュードウリジン)として主要な供給元になっている。

head1 (2).jpg それも世界に一社しかない、と私は聞いておどろきだった。

 私が社会人になったばかり会社員時代に、顧客のひとつがヤマサ醤油だった。月に一度は銚子に訪問していたから、より親しみをもっている。

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 ここ数か月は、日本人がなぜコロナワクチンの新規感染者が極度に少ないのだろうか、と疑問を持っていた。欧米では一日に数万人単位の感染者数である。おなじ東洋人の韓国でも半端な患者数ではない。
 しかし、日本は100人前後だ。あまりにも違いすぎる。

 菅元首相が記者会見でしばしば「専門家の意見を聞いて」と話されていた。その専門家はこの秋の新規感染者の激減にたいする医学的な見地を示さなかった。
 わからなかった。それが本心であり、正解だろう。
 
 最近、ふたたびオミクロンの拡散の恐怖(?)話題が出てくると、専門家はのこのこTV出演し、あれこれ語っている。実に、内容が乏しい。
「この学者は、新型コロナウイルスの研究などロクにしないで、テレビに出まくっている。足を運ぶのはスタジオでなく、研究室だろう」と批判したくなる、過去の名誉教授の肩書だけで生きているタレント・学者を多くみかける。

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 菅元首相が一人百万人接種という途轍もない目標をかかげた。総裁選を投げだし、コロナ対策に没頭してきた。
「百万人など、できないだろう」と私のみならず、日本人のほとんどは否定的な目でみていた。
 渡米した当時の菅首相は、ファイザー社などから、大量の供給を仰いだ。河野大臣もヨーロッパ諸国からワクチンを引っ張ってきた。菅=河野コンビは、一日百万人を実現させた。むろん、それには医療機関の医師や看護師たちの甚大な協力があったからだ。
 いまや世界各国から日本ミステリーとまで言われている。
「なんで、日本だけがワクチンが手に入るのだろう?」
それが不思議だった。
 
 新型コロナウイルス対策として、mRNAワクチンに欠かせない原料メーカー「ヤマサ醤油」のシュードウリジンの存在があったからだろう。
「ファイザーにしろ、モデルナにしろ、日本政府の要求を受け入れておかないと、『ヤマサ醤油』から供給を止められるか、絞られる」という不安がある。
 日本が最優先の出荷国になったのだ、と私は理解におよんだ。

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「ヤマサ醤油」HPから、「シュードウリジン」に関して一部抜粋してみます。(写真はすべて引用です)

 mRNA合成用原料のシュードウリジン

 ヤマサ醤油の医薬・化成品事業部では、核酸系うま味調味料の製造開始を発端に、核酸化合物に特化して60年以上事業展開してきています。1970年代からは医薬品原薬の製造販売も開始しています。
 以前は研究用試薬として数多くの核酸化合物を合成し販売していましたが、その一つとしてシュードウリジンを1980年代から販売しております。

2021.12.26.01.png 古くから製品として持っていたこともあり、今話題のmRNA(メッセンジャーRNA)の合成用素材として以前からご使用いただいております。
 体内に存在する通常のmRNAは配列をなしている4つの核酸化合物の一つがウリジンであるのに対して、治療薬やワクチンとして開発されているmRNAはウリジンのかわりに修飾核酸(シュードウリジンやその他の誘導体)が使われています。
 尚、シュードウリジンはRNAの一つであるtRNA(トランスファーRNA)などの構成要素としてもともと体内にも存在します。
※tRNA:RNAの一種で、遺伝情報からタンパク質が合成されるときに、アミノ酸をリボソームに運ぶ役割をもつ。

 新型コロナウイルスワクチンのmRNAは、コロナウイルスの突起部分(スパイクタンパク質)のmRNAを投与すると、そのmRNAによりスパイクタンパク質が細胞内で生成され、結果それを攻撃する抗体が作られるという仕組みです。
 通常のmRNAですと自然免疫により減少し蛋白質が作られにくくなるところ、ウリジンを修飾核酸に置き換えたmRNAの場合、この免疫機能を回避できるようになり、十分タンパク質が作られます。


bubl01_ph04.png mRNA自体は今回の新型コロナウイルスの開発以前から、他のワクチンや治療薬として研究開発されております。

 ヤマサ醤油では研究段階からシュードウリジンを提供してきております。

 その流れのなかで2020年に新型コロナウイルスワクチンの開発が始まり、おなじ用途のmRNA製造用でも、ご利用頂くようになっています。

 2020年12月初め、新型コロナウイルスワクチンのmRNAが、世界で初めてイギリスの規制当局から、緊急使用の承認を受けましたが、ヤマサ醤油ではまだどうなるか分からない秋の段階で、承認された場合に備え、増産体制を整えました。

 未だ需要は増える見込みであり、また将来ふたたびパンデミックが起こった際にも無理なく供給ができるよう、さらに製造能力拡張をふくむ体制整備をおこないます。     

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