A010-ジャーナリスト

笑いの芸人は真面目な演技で、腹の底から嗤(わら)わせる=浅草

 
 浅草・木馬亭で、舞台も、会場も、笑いであふれた「演芸音楽会」が行われた。

 写真で、どこまで表現できるだろか。

 ともかく、にぎやかな演劇人の舞台だった。

 


 巫女さんがロックンロールを詠う。

 和洋折衷で、歌に魅了されるよりも、おもわず笑ってしまう。



 田中悠美子は、海外公演が多い。

 三味線と撥(ばち)と、変幻の角度で奏でる。

 実に器用だ。

 ときには撥の代わりに、得体のしれない物体を使っていた。

 私が大好きな演劇人の「山口とも」だ。廃品を利用した音楽家で、喋りがとても上手だ。

 意味不明のことばで、笑わせる。


 空き缶を利用した、宇宙人姿で、客席から登場した。

 舞台に上がる。袖の幅までも、計算に入れていなかった、と笑わせていた。


 打楽器となる素材は、たらいとか、仏壇の鉦とか、廃品の塩ビのパイプとか、諸々である。

 話術の巧みさで、爆笑の連続だ。

 会場の観客を巧く取り込む。


 主催者の福岡詩二さん。

 2014年12月29日「年忘れ演芸音楽会」の招待を受けた。

 風邪を引いて大変だったらしい。


 プロの演芸人は穴があけられない。

 破壊バイオリンで、演歌を奏でる。

 正統派かな。

 広島県出身の横笛奏者「こと」は、神楽の家庭に生まれ育ったという。


 良い音色で、爆笑だった観客たちを静かにさせてしまう。

 木馬亭と言えば、浅草の代名詞だ。

 まさに、そうだ。そう言える世代は何歳くらいだろう。


 司会進行役の福岡詩絵のバルーンは見事に出来あがり。
 
 笑いよりも、完成度を評価したいね


 好田タクトの指揮は、全身で、ダイナミックに笑いを取る。

 この演劇人は、実際に見てもらわないと、写真でも、言葉でも、表現できない。

 ともかく面白い。


 「あさひのぼる」は時事漫談のギターリストというべきか。

 嗤って聞き流して、内容はなにも残らないが、楽しかった余韻だけはある。 



 「オオタスセリ」の過去の大ヒット曲、「ストーカーと呼ばないで」は放送自主規制になった。

 歌詞の流れは、上手いし、説得力がある。

 CDは販売されている。

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