A010-ジャーナリスト

「かつしか区民大学」が開講。初年度の講座講師としてスタート

 東京・葛飾区で、「かつしか区民大学」が5月から開講した。
 講座は、同区の特徴や魅力を学ぶ「葛飾学」や、知識や教養を楽しく身につけられるものなど、数多くが設けられている。

 講座は単位制である。一定の単位数なると、30(グッドチャレンジ賞)、100(かつしか区民学士)、150(かつしか区民修士)、200(かつしか区民博士)の認定書がもらえる。それを学習の励みとし、区民の生涯学習を支援するものである。

 長年学んで、200単位を終了した方が、『かつしか区民博士 ○○○○』の名刺を作ると、格好いいな、と思う。勉学意欲もわくし、良いアイデアだと思う。

 私は初年度の講師に迎えられた。
『私が伝えるかつしか~歩く、撮る、書く~』の8回コース(8単位)を受け持つ。第1回目は5月21日(金)の夜7時から2時間の講義だった。受講生は募集定員20人で一杯だった。
 上手な写真の撮り方、上手な文章の書き方、という2点を同時に学ぶことができる。と同時に、ミニ記者として、葛飾を発信する技法を身につけてもらう講座である。

 講座のイントロでは、「これまでも多くの方は、美しい、という視点で写真を撮影していたと思う。今後はテーマを決めて町を歩き、写真を撮っていただく。それに題名と説明文(キャプション)、記事、エッセイをつけて、葛飾の情報として発信していただく。ミニ記者の養成講座として理解してもらえば、わかりやすい」
 という趣旨の説明を行った。
 それだけでも理解しにくい面がある。そこで受講生には4つのサンプルの冊子(表紙と裏表紙だけ)を見てみてもらった。
「私が愛するかつしか・中川は東京スカイツリーの最高の景勝地」
「かつしかの下町っ子は明るくて、元気」
「かつしかの町を象徴する像」
「東かつしかの伝統行事」
 このサンプルから、受講生たちの講座のイメージが多少なりとも高まったかと思う。

 事前配布のアンケートを持参してもらった。
 
  ・葛飾の歩き方、記事の素材(テーマ)の見つけ方
  ・上手な写真の撮り方のテクニック、
  ・文章の上手な書き方のコツ、文章の基本について
  ・大勢に伝えたい、ブログとか、冊子で。

 学びたい項目の順番を問う内容だった。集計した結果は4項目とも平均していた。

 応募の動機については、「写真と記事の組み合わせ」「写真にエッセイをつけたい」というものが主流だった。私のHPを見て、この講師ならば、写真と文章がともに学べると判断して、決められた方もいるのかな、と想像してみた。

 講座はパワーポイントを使った座学だけでなく、課外活動もおこなう。写真撮影のテクニック、文章スケッチ、インタビューのやり方なども指導していく。
「読み手が魅力を感じる写真が撮れる、骨格の太い記事が書ける」
 これを目標に、提出作品にはすべて添削をおこなう。

        

 葛飾を発信していくとなると、ブログとか、かちネットとか、インターネットの媒体が最も有意義である。それを第一義にすると、パソコンの扱い方教室に陥る。
 今回は基礎学習として、まずは上手な写真と文章による冊子づくりをおこなう。冊数を重ねれば、自分史にもなる。鉄道の踏切、公衆電話など、葛飾区から消えていくものをテーマにした作品を遺せば、後世に役立つ。

「ミニ記者養成講座」なのに、冊子だと、配布枚数からして、情報提供の範囲が限定されてしまう。そう思われがちだ。
「急けば回れ」
 読者が興味を持ってもらえる記事や作品がいつも書ける、という能力が重要だ。質の高いかつしか情報の発信者になる。その精神さえ身につければ、明日にでもブログに載せられるし、一般公開できる。テーマがしっかりした、魅力ある葛飾の記事が掲載されていれば、多くの読者がいつも読みにきてくれる。

 受講生が8回の終了後、今後のライフワークに役立つ講座だった、といってもらえるように、私の持っている能力とテクニカルな面を最大限に提供していきたい。

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