A010-ジャーナリスト

桜の穴場は記事に間に合わず=桜取材の総括

「ことしは桜をよく追ったな」という実感がある。
桜は日本人のだれもが好む。桜情報は特別なネタではないが、春になれば、TV、新聞、雑誌、地域情報誌、あらゆるメディアが取り上げてくる。PJニュースも同様だ。

 4月半ばにはソメイヨシノがすべて散って葉桜だ。いまや山桜や八重桜が散見される程度。街なかや野山はサツキ、ツツジなど、多彩な春の花に移っている。いまさら桜記事でもないが、総括してみたい。

 3月半ばから、東京の桜花を追って記事にしてきた。
 東京マラソンが3月22日に実施された。フルマラソンに出場したNYっ娘であるStacyと、3日後に皇居(一周約5キロ)を3周した。
 彼女が来日する数ヶ月前、ともに皇居の「満開の桜トンネル」を走ろう、と約束ができていた。外国人がみた桜の感想も取材したかった。

 3月25日はまだ一分咲きで、観賞には値しなかった。Stacy の満開の桜にたいする期待は高く、ことのほか残念がっていた。気の毒だった。ランニングは楽しかった。「アメリカの全州で、フルマラソン大会があるのよ」と教えてくれた。30歳の彼女は生涯において、全州の完走を達成したい、と語っていた。

 4月1日夜8時ごろ、千鳥が淵の満開のライトアップの取材に出かけた。突如として、激しい雷雨になった。稲妻と桜花を狙いたかった。庇のある場所がなく、カメラを濡らしたくないのであきらめた。
千鳥が淵のライトがダウンした。周りは真っ暗。花見客は散ってしまった。アクシデントは記事になるので、その日のうちに記事にした。

 同月6日(月)朝、代々木公園に出向いてみた。ひどいゴミの山で、ブルーシートの放置にはおどろかされた。マナーは他の公園とは桁違いに悪い。ゴミ集荷業者に取材してみた。「東京一マナーが悪い、思いっきり書いてよ」と要請された。
【「花見の宴」の最低のマナーは代々木公園だ。悪質で危険な置土産も】というタイトルで書いた。この記事は終日、ライブドア・ポータルサイトのトップを飾り、アクセスは上位だった。

 神田川の桜も狙った。江戸川橋公園(文京区)に何度か足を運んだ。思いついたのが、夜の花筏(はないかだ)の撮影だ。
 4月8日夜、江戸川橋の上から「夜景モード」で川面を狙った。光度不足で露出アンダーだった。その場でパソコンに落としてみた。記事に使える写真ではなかった。高感度で撮影してみた。粒子は荒れているが、花筏が確認できる写真だった。

 花見の名所はどこも見物客で溢れていた。喧騒とした場所を嫌い、静かに半日が過ごせたのが、白金台の「迎賓館・庭園美術館」だった。桜の本数はさほど多くはない。ゆったりした広い芝生で、外国人の家族連れが遊ぶ。訪れる人たちも上品な桜見物だった。
 静寂な桜見物の穴場として、PJニュースで紹介したかった。他の優先記事との関係で、タイミングを逃してしまった。HPで、写真を紹介しておきたい。

        



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