A040-寄稿・みんなの作品

【孔雀船102号 詩】  うすい  中井ひさ子

久しぶりの上天気

太陽の下を歩いた


きっぱり生を確かめよう

道はあっけらかんと乾いている
太陽と影.jpeg

なんだどうした

わたしの影が

うすいじゃないか


歳と共にうすくなってきているような


陽射しが弱いのか

見上げると

きらら光が落ちてきて

目にささった


はんぱな影が地面で

呑気に揺れている

今さら落ちこぼれるな

きつく叱る


そんなこと知らない

世の中の都合だろう   

影は居直った


喧嘩している場合じゃないんじゃないの

うすい・中井ひさ子.PDF縦書き

【関連情報】
 孔雀船は102号の記念号となりました。1971年創刊です。
「孔雀船」頒価700円
  発行所 孔雀船詩社編集室
  発行責任者:望月苑巳

 〒185-0031
  東京都国分寺市富士本1-11-40
  TEL&FAX 042(577)0738
  メール teikakyou@jcom.home.ne.jp


イラスト:Googleイラスト・フリーより

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