A040-寄稿・みんなの作品

【寄稿・写真エッセイ】手づくり絵本ってなあに~人材バンク~=桑原妙子

 作者紹介

 桑原妙子さんはシニア大楽「写真エッセイ教室」の受講生です。
 S30年生れ。わが子が1才の頃より、手づくり絵本をはじめる。サークル活動中に公民館、生涯学習館、子ども会、保育サークル等で、手づくり絵本&ポップアップカードを教える。


【関連情報】

絵本クリエーター『エクリエ』

作者・ブログ


 

手づくり絵本ってなあに~人材バンク~ 桑原 妙子


 人それぞれと思いますが、あなたは、何にいきがいを感じていますか。

 夫の転勤先の横浜に引越し、荷物の片づけも済んだ頃だ。何もかも、やる気が起きずぼんやり過ごしていた。
 かつての名古屋には仲間がいた。横浜では、絵本のサークルを作るにしても、簡単に人は集まらない。その上、知り合いもいない。名古屋に居残りたかったと、いつまでも未練がましく考えてしまう。そうだ、手作り絵本をつくることは私のいきがいだったのだ。

 春のある日、そう思い立って、横浜の鶴見区役所へ行った。
 広いロビーのラックの中には沢山のチラシや会報誌がある。それらを丁寧に一枚一枚見た。その中に『子育て子育ちフォーラム』があった。鶴見区のいろいろな団体が集まり、子育て関連のイベントや活動を行う会だ。
「ここなら何かできるかもしれない」
 そう思い立ち区役所横にある、区民支援センターに行ってみた。
 担当職員の話を聞き、『子育て子育ちフォーラム』に入会することに決めた。ここでは、私も様々なイベントに参加させてもらった。クリスマスには、子どもたちと一緒にカード作り、春には、親子の飛び出すしかけ絵本作り、バザーや、フリーマーケットなどにもボランティアで参加した。

 この区民支援センターには『人材バンク』制度がある。私は「手作り絵本とポップアップカード」で登録をした。人材バンクからは少しずつだが、公民館や、子ども会、高校から活動の依頼がくるようになった。

 平成16年春には区民支援センターから『夏休みの親子絵本講座』の仕事の依頼がきた。
 逗子市教育委員会からで、講座は親子25組、約50名である。夢のようで、飛び上がるくらい嬉しかった。フォーラムで知り合いになった境さんにアシスタントになってもらい、一緒に講座を受持った。

 指導は、わかりやすく、楽しくをこころがけた。真剣に聞いて下さる受講生の子どもたちに対して、一生懸命やろうと思った。


 それ以来、夏休みになると、毎年、逗子市へ行く。京急電車から見る逗子は、キラキラ輝く海、青く美しい空、緑豊かな自然のある、いいところだ。
「今年も絵本づくりをがんばろう」
 と気持ちを新たにする。
 

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