曳舟、風情ある散歩道 田代 真智子 (3)
更新日:2017年6月12日
曳舟七橋 & 曳舟六橋
4号橋辺りから小さな花が目に入り、春の気配を感じる。
⊿おわりに⊿
めだかの小道を目的地と定め、歩き続け、冬の終わりを感じながら、始めた旅もいよいよ終盤を迎える。
田植えを待つ田んぼ
途中で釣りをしている子供たちや、水のない水路で走り回る犬がいた。ベビーカーを押し、散歩する家族連れ、買い物帰りにを横切公園を歩く老夫婦。ベンチでお弁当を食べるおじいさん。バスを待つ人。自転車で走り抜ける少年たちともすれ違った。
曳舟川は、今では公園に姿を変え、江戸の頃から現在まで様々な人々の生活を目撃してきたのだ。
旅人の足休めとして利用された曳舟、寺社に参拝に行く人々の交通手段としての曳舟に風情を感じた歌川広重らの浮世絵師が、葛飾の歴史を後世に伝えてくれたことに感謝し、敬意を表したい。
あとがき
取材途中で花の名前や鳥の種類などを調べたり、曳舟があった地域や四つ木付近の参拝する神社やお寺にも興味を持った。
だが、それらは専門書などで見ることができるので、この日、私の目に映った風景の記録としてまとめてみた。
参考図書:「葛西用水」曳舟川をさぐる 発行 葛飾区郷土と天文の博物館 (2001年7月5日)
※ 浮世絵師 歌川広重の本名、安藤重衛門。広重は号である。かつて安藤広重と表記されていたが、本人も号と本名を合わせて名乗ったことはない。