かつしかPPクラブ

鹿児島県・町内4小学校、同じ日に、閉校記念運動会(上)=郡山利行

 2017(平成29)年9月24日(日)

 鹿児島県日置市(ひおきし)日吉町には、4つの小学校がある。日新小学校、住𠮷小学校、吉利(よしとし)小学校、そして日置小学校である。

 これら4校の運動会が同じ日・同一時間におこわれた。


 来年4月から、この4校は統合される。そして、日置小学校の施設が「日吉小学校」として生まれ変わり、新たな歴史がはじまる。

 日新・住吉・吉利の3校の各小学校にとっては、このたびの運動会が『閉校記念運動会』となってしまう。

 この3校j『閉校記念運動会』は、校区の人たちと合同で行われる。

 日新小学校のグランドには5本の万国旗が飾りられていた。華やかな雰囲気が校庭を包みこんでいた。
 開会式のあとは、ラジオ体操第1の準備運動からである。

 運動会の当日は、あいにく朝からの曇天だった。時間の経過ともに、小雨降り状態となった。そのうえ、終日、降り止むことはなかった。
 
 各校の学校関係者らは、運動会中止の判断など、論外の雰囲気であった。雨模様とグランドのコンディションを見ながら、プログラムはぜんぶ実行に移された。

 となると、各学校のグランド整備の担当者たちにとっては、力の発揮の場、ともに大活躍だった。


 小学3、4年生の短距離走は、少人数なので、3人ずつ3組の競走だった。こころなしか短時間で終了してしまった。

 過疎化の傾向がつよい学校の宿命か。

 参加の児童一人ひとりには、それらはまったく関係なく、この運動会がすべてである。


 前日、筆者の夕方の4校の準備状況の取材をおこななってみた。いずこの学校も、最後の記念運動会は準備は完了していた。心なしか、無人の会場は静まりかえっていた。

 それでも、あしたの運動会への期待感がどことなく張りつめた空気を感じさせた。とくに、2番目の訪問校の住𠮷小学校は、いずこの学校も真似できないだろう、豪華で巨大な杉枝の門ができていた。訊けば、校長先生の手で、児童数28個の梨が飾られていた。

 これには感動させられた。


 当日、4校の小学校にあった学校名のテントは、卒業生の記念品だった。

 数十年間にわたり運動会や催し物で使われてきた。この校名入りのテントはもう使われることは、ないのだろうか。
 
 

 午前9時半ごろ、地域の人たちによる競技がおこなわれた。
 デカパンとデカブラをバトン代わりに、大人の男女が肩を組んで、トラックを半周するリレーだった。

 会場には、朝から笑い声が満ちあふれていた。


 運動会に出席した人たちが、各自治会ごとのテントの下で、家族単位でいっせいに昼食をとった。グランドはとても穏やかな光景だった。

 これも長く続いてきた伝統である。『 最後の運動会 』 だからこそ、趣が強い場面に思えた。

                           【つづく】

               文・写真 = 郡山利行

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