A020-小説家

穂高健一著「神機隊物語」、「広島藩の志士」の出版記念会

 東京下町の葛飾・「立石の飲み会」は、作家仲間と葛飾有志とで、6-7年ほど続いています。
「飲み放題、食べ放題、好き勝手に喋り、あおば女将に代金を支払って帰る」。過去、フォーラムをしたり、昭和が残る立石を散策したり。

「こんかいは穂高さん、出版記念をやろうよ」と言い出しっぺ(発起人)は出久根達郎さん(日本文芸家協会・会長)だった。

「広島藩の志士」の帯は吉岡忍さん(日本ペンクラブ会長)だから、日程を調整すれば、6月15日(金)となった。いつも通り18:00~21:00、穂高健一著「神機隊物語」、「広島藩の志士」の出版記念会が開催となった。


「飲み放題・食べ放題(料理は女将まかせ)18時~21時は4000円/1人。2次会は意気投合した人で好き勝手にどうぞ。あおばに残れば、+1000円」
 世話人は浦沢誠さん(かつしかPPクラブ・会長)である。

 私は幾つもの文学賞の受賞歴がある、単行本も複数出版している。すべて晴れがましいことは断ってきた。「燃える山脈」の帯は谷垣禎一さんだった。超党派議員の「全国山の日評議会」の世話人代議士から「出版記念」をやりましょう、と言われたけれど、これも丁重にお断りした経緯がある。


「穂高健一の出版記念に名を借りた飲み会です。出欠席、参加時間など問いません。気楽に参加してください。「出版記念」は表むき。まちがっても、余計な気など使わないでください」

 この程度の案内を投函する。当日、何人来るか、およその予想は30-40以内だった。過去の常連からしても。

 当人の私はたんなる飲み会だった。出版記念だから、「広島藩の志士」西元社長、「神機隊物語」渡辺社長、縁を作ってくれた大日本印刷くらいは呼びかけようというもの。

 セレモニーなどゼロ計画だった。

 講談師の神田松鯉さんは、国立演芸場の「夜の部」が終って駆けつけてくれる。みんなプロで現役だ。忙しいのを割いてきてくれている。

「奥さんどうした?」
「息子が久しぶりにわが家にくるというので、シチュウを作っていますよ」
「呼べよ。穂高の出版記念だろう」
 吉岡忍ぶさんから、そんな声が飛ぶ。


 
「亭主よりも、わが子が大切よ。女は」
 かつしかPPクラブの秋山さんがそう言いつつつも、もう一人女性と連れ立って徒歩3分、2分かな、わが家まで呼びに行った。
「息子がきていたし、シチュウをつくられていました」
 二度目には妻を連れてきた。

 実際に、連れ出された妻は、プロ作家やベテラン・ジャーナリストたちから、質問攻めだ。出会いからはじまり、何で貧乏作家と離婚しなかったのですか? と遠慮ない。
 突っ込みは人気テレビ番組のコメンテーター歴のある、いや、いまもテレビ朝日にも出ている女性など、突っ込む角度が違う。

 祝いお酒を貰ったり、花束を貰ったり、みんな本気の出版記念だったんだな。最もおどろいたのが当人でした。

 南々社(広島)の西元社長が当該・写真を送って下さったので、自分で書くのも照れくさいけど、HPに写真を掲載しよう、という趣旨です。

「小説家」トップへ戻る