A030-登山家

「はやち」は「疾風」を意味する早池峰山(1917m)=武部実

登山日 : 2018年6月30日(土) 晴れ

コース : 盛岡駅バス ~ 小田越 ~ 早池峰山 ~ 小田越 ~ バスで盛岡駅


 大人の休日俱楽部東北4日間15,000円パスを使って、丁度この時期、6月上旬~8月上旬の土日に盛岡駅から早池峰山の登山口まで直通バスが運行されるということで計画した。

 盛岡に前泊し、7:00に出発。2時間弱で、登山口である小田越に着いた。(8:55)。


 登山口で登山者に呼び掛けているのが、携帯トイレの販売である。山頂に3か所の携帯トイレブースがあり、使用した袋を登山口の返却ボックスに入れるというもの。利尻山でも勧めていたが、自然保護ということだけで、定着するのはなかなか難しそうだ。そう思うのは、私だけか。

 歩き始めは樹林帯である。緩やかな登山路を進むと、所々に一斗缶とこん棒がつるされているのが目に入る。クマよけの音だしだ。

 30分弱ほど歩くと、樹林帯を抜け、森林限界になり、見晴らしのいいところに出る。ここが一合目である。蛇紋岩の岩がゴロゴロしているところを登る。
 当日は風が強くバランスをくずさないように慎重に登るが、登山路に張られているロープを掴む登山者もいた。

 すると、下山中の登山ガイド(?)が
 「ロープは緩くて危険ですから、ハイマツを掴んでください。根っこが一本位抜けてもすぐ生えますから」
 と大きな声で怒鳴っていたのが、印象的だった。

 “はやち”とは風が強いこと、ここから早池峰山と名付けられたことがよくわかる。

 一合目あたりから、ミネウスユキソウをぼちぼち見かけてきた。

            【ハヤチネウスユキソウ】

 下山中のの登山者が上のほうに行けば、ハヤチネウスユキソウがたくさん見られるとのことで、少し様子をみる。周りを見渡すと、紫色のミヤマオダマキがいっぱい咲いていた。

 今回の高山植物の主役は、この花に間違いなし。その他にミヤマアズマギク、ミヤマシオガマ等が良く咲いていた。

 しかし、この山で有名な高山植物は何といっても早池峰が頭につく、固有種のハヤチネウスユキソウだ。
 登るにつれて、たくさん咲いていた。
 綿毛が特徴らしいいが、以前に見た礼文ウスユキソウとの違いがよくわからなかった。だが、なんとなく納得できた。

 山頂の直下では、途中の登山路で見かけなかった、イワカガミ、コバイケイソウ、チングルマ等咲いていた。
 剣が峰と山頂との分岐には11:10に着く。ここから山頂は15分で到着した。残念ながら、ガスが出て見晴らしは無かったし、記念の山頂写真は小さな標識しかなくて、少しがっかり。


 今回の東北の旅は、山以外にも10年ぶりの友人に会うこともでき、とても有意義な旅だった。


 ハイキングサークル「すにいかあ倶楽部」会報№228から転載

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