東京大学・岡部研究室の送別会は、華やかで、楽しく、
東京大学の卒業式が、3月24日、本郷・安田講堂で学部、大学院生ともにおこなわれた。
東大生産技術研究所(駒場)の岡部研究室(岡部徹准教授)の卒業生送別会が、同日18時から、同研究所の7階ラウンジでおこなわれた。そちらに招かれた。
卒業したのは大院生(修士)の久保淳一さん、大井泰史さん、堀家千代子さんの3人。それに工学院大学(学部)の桃木宏昌さんを含めた、送別会だった。 この日に韓国・ソウルから同研究室に視察にきたメンバーが加わり、英語が飛び交う、国際色豊かな送別会となった。
テーブルには多種のアルコール類とともに、白山栄さん(修士1年生)など在校生による、心温まる「チーズフォンデュ」の手料理が添えられた。幹事は宮内彰彦さん(同1年生)と、白山さんの2人。ふたりの幹事ぶりは、社会人に決して引けをとらない、むしろこちらが恐縮する、気配りだった。
送別会で華を添えたのは、和服姿の堀家千代子さんだ。彼女は御茶ノ水女子大(理学部)を卒業後に、東京大学大学院に進んだ。
「きょうの卒業式は本郷の安田講堂でした。マテリアル工学専攻(修士課程)の卒業生は54名で、そのうち女子は5名でした」と教えてくれた。和服姿、はかま姿は一人ずつ。その和服姿が堀家千代子さんなのだ。
彼女は北海道・愛別町の出身だ。「人口が約3000人の小さな町から、両親が大学院まで行かせてくれました。感謝しています。きょう、父から『卒業式おめでとう』というメールをもらい、嬉しかったです」と話す。
彼女の着物姿については、「上京した祖母が着物の着付け、母が髪をセットしてくれました」と語る。
堀家千代子さんの微笑みは、和服姿によく似合っていた。
大井泰史さんは4月から博士課程に進む。修士課程を終えたいま、2年間を振り返ってもらった。
「MIT(マサチューセッツ工科大学)で、アクティブ・メタルのワークショップが開催されました。その運営に携わることができました」
日本から約30人、海外から約20人の参加だった。大井さんはメールで参加を依頼したり、プログラムを作成したりしてきた。
「岡部先生から、こうした機会をもらえた、それだけ評価と信頼を得ているのだと思い、嬉しかったです」と話す。
博士課程を終えた、そのさきの将来を聞いてみた。「チタン技術の発達した欧米に、武者修行に出たいです」と話す。
久保淳一さんは、東京理科大学から東大大学院に進んだ。「この研究室はみな仲がよく、雰囲気が良いです。岡部先生は面倒見がよく、できない点があっても引っ張ってくれました。社会人の一般常識として、お礼、アポを取る、マナーなどが叩き込まれました。卒業後、会社勤めをすれば、役立ちます」と話す。
私立の理科大と、東大の違いについて聞いてみた。キャンパスの広さのみならず、「東大はインフラが整っています。研究する環境がよく、成果を挙げたい、という気持ちになります」と教えてくれた。
桃木宏昌さんは、同月19日に工学院大学の卒業式を終えていた。07年4月から岡部研究室で学ぶ。「ここで会う人、会う人がランクの上の方々でした。世界的に有名な学者、将来ノーベル賞と予想される人などに接することができました。貴重な経験です」と話す。他方で、久保淳一さんと同様に、岡部徹准教授から社会人マナーをしっかり教わったと語る。
同研究室の送別会は3時間にわたって、余興とか、罰ゲームとか、プレゼントとか、色紙にサインとか、楽しく、過ごした。笑いが絶えず、それぞれが記念写真を取り合っていた
