A040-寄稿・みんなの作品

【寄稿・】 創造する平和にむけて = Hiro子

 今日、金融機関は平常勤務なのだが、一日早い休みを取った。
 みんな年末であわただしいというのに、私は原爆ドームを前に新しくできた「折り鶴タワー」で、コーヒーブレイクだ。正直、年末大掃除もまだだけど、ちょっとだけ勘弁して下さい。

 今、幕末・明治維新の歴史が熱い。
 明治維新の近代化が日本の夜明けとなったとの一言で、かたずけられている空白の10年。その歴史の大転換点に、注目が集まっている。
 メディアでは最近こぞって、徳川の埋蔵金や、坂本龍馬が死の間際に得た8万両もの資金をめぐる番組などを流している。歴史にうとい私の家族も、いつもならすぐにバラエティー番組に変えてしまうところなのに、先日は最後まで釘づけだった。

 もう何年も前から、幕末の志士たちによる美談にぼやかされた近代のイメージに、待ったをかける話題や書籍は多くなっていた。
 しかし、今は歴史オタクでなくとも、頻繁に庶民が目にするようになってきた。事の正否は別にしても、だ。

 数年前より先んじてネットや新聞で、歴史作家兼ジャーナリストの穂高健一氏が、
「明治維新以来、10年ごとに戦争する国に誰がしたのか?」
 と訴えておられた。

 同氏は更に、こう言われていた。
「明治維新は、それまで(江戸幕府時代)の、封建社会から資本主義社会に変わる転換点だったのだと、日本の金融から世界の金融に変わったのだと、はっきり教科書で教えればいいんだ」、と。

 世の流れは、さらに隠された歴史に潜り込む。
 年始の地元紙では、明治維新に関わる、それぞれの話題を特集するようだ。
(何かが変わってくるのかもしれない……)
 また密かではあるが、そう思えてくる。

 師走の原爆ドームは、今日も静かにたたずむ……、何をかいわんや。

 そうだ、帰って掃除しよう!
 まずは家族の平和から創造するのだ!!


                                【了】

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